心理カウンセラーという仕事に興味があり、自分に適性があるか気になっている方は多いはずです。
そこで本記事では、心理カウンセラーに向いている人・向いていない人の特徴をまとめて、くわしく解説していきます。心理カウンセラーが活躍する場所や、持っておくと便利な資格とあわせて確認しましょう。
目次
心理カウンセラーとは
心理カウンセラーとは、相談者の話に耳を傾けながらコミュニケーションを取る仕事です。基本的には自らの意見で解決に導くことはせず、相談者からの言葉を引き出して頭のなかを整理してもらい、気づきを得てもらうといった働きをします。
また、ひとくちに心理カウンセラーといっても、分野・職場や保有資格によって種類はさまざまです。一般企業に勤めて社員からの相談に乗ることもあれば、医療機関や刑務所などに勤めることもあり、勤務先によって仕事内容は大きく異なります。
心理カウンセラーに向いている人
心理カウンセラーに向いている人の特徴を8つピックアップします。
<心理カウンセラーに向いている人>
- 他者に関心が持てる人
- 他者の気持ちに寄り添って話を聞ける人
- 物事を論理的に捉え、冷静に判断できる人
- 深い知識や広い視野を持っている人
- 観察力・洞察力がある人
- 根気強さがある人
- 誠実で秘密を守れる人
- コミュニケーション能力が高い人
各ポイントをわかりやすく解説しましょう。
①他者に関心が持てる人
前提条件として、他者に関心が持てる人でなければなりません。心理カウンセラーは原則として聞き手であり続ける仕事です。自分自身が主体的に語り続けたり、自分の主観を押し付けたりするタイプの人は、残念ながら心理カウンセラーには向いていません。
②他者の気持ちに寄り添って話を聞ける人
他者の気持ちに寄り添えるやさしさを持つ人は心理カウンセラーに向いています。相談者の自己肯定感や自信を引き出すことは、心理カウンセラーにとって重要な仕事のひとつです。否定から入るのではなく、相談者に共感する姿勢を持ち、安心させてあげられるような包容力が心理カウンセラーに求められます。
③物事を論理的に捉え、冷静に判断できる人
先ほど共感が必要であると話しましたが「共感」と「同情」は違います。相手の気持ちに寄り添いすぎると、心理カウンセラー自身がナーバスな気持ちになり、適切な判断ができなくなる可能性があるため注意しましょう。相手の感情と自分の感情を分けて、冷静かつ客観的に物事を判断できる人が心理カウンセラーに向いています。
④深い知識や広い視野を持っている人
専門的な知識や広い視野も心理カウンセラーに必要不可欠です。相談者によって悩みの内容は異なりますし、たとえ同じ内容の悩みだとしても、それを解消させられる方法は人によって違います。多くの人をサポートするためには、たくさんの引き出しを持ち、多くの選択肢を与えられる知識を持たなければなりません。
⑤観察力・洞察力がある人
思いのたけをすべて打ち明けられる相談者は多くありません。相談者が何に悩んでいるのか、どんな葛藤を抱えているのかを素早く把握するためには、観察力・洞察力が必要とされます。相談者の仕草や様子からもサインを拾える能力を持つ人物なら、優秀な心理カウンセラーとして活躍できるでしょう。
⑥根気強さがある人
根気強さも必要な能力のひとつです。相談者は心に傷を負っていたり、強いストレスを抱えていたりすることが多く、悩みを完全に打ち明けるまでには時間がかかります。そのようなときに急かしたり、イライラしたりすると相談者との心の距離が開きますから、相手が話すまでじっと待ち続けられる忍耐力も必要です。
⑦誠実で秘密を守れる人
相談者との信頼関係を築くために、秘密は確実に守らなければなりません。カウンセリングが1度限りで終わることはほとんどなく、面接を繰り返すなかで少しずつ相談者に気づきを与えることが普通です。雑談のなかで質問者の秘密を暴露したことを伝えるなどすると関係性が破綻し、カウンセリングを続けられなくなってしまいます。
⑧コミュニケーション能力が高い人
カウンセリングは人と人とのやり取りを通じて行います。コミュニケーション能力があまりにも欠落していると、相談者の話を引き出せず、カウンセリングを円滑に進められません。カウンセラーが積極的に話しかけ続ける必要はありませんが、相談者が話しやすくなる雰囲気づくりができる人はカウンセラーに向いています。
また、相談者だけでなく、家族や団体などの連携先と連絡を取る機会が多いことも心理カウンセラーという仕事の特徴です。相談者の情報を事前に収集したり、相談者の様子を伝えたりといった業務においても、一定のコミュニケーション能力が求められます。
心理カウンセラーに向いてない人
反対に、心理カウンセラーに向いていない人をリストアップしましょう。
<心理カウンセラーに向いていない人>
- 他者の話を聞くのが苦手な人
- 自分の意見を押し付けることが多い人
- 他者に対してあまり興味を持てない人
- 口が軽く、他者の秘密をペラペラ話してしまう人
- コミュニケーションを取るのが苦手な人
他者に対して興味や関心を持てず、自分語りをしがちなタイプの人は心理カウンセラーに向いていません。口が軽い人や他人の意見を尊重できない人、コミュニケーション能力が欠落している人も同様です。
心理カウンセラーが活躍する場所
心理カウンセラーが活躍している主な場所を表にまとめてみましょう。
【心理カウンセラーが活躍する場所】
医療現場 | 病院、クリニックの精神科や心療内科など |
---|---|
会社内 | 医務室、保健室、カウンセリングルームなど |
保健所 | 精神衛生相談室など |
司法 | 刑務所や少年院など |
その他 | 個人経営のカウンセリングルーム、児童相談所など |
業種によって必要となる知識やスキルが異なるため、働きたい場所に合った資格を取得することが大切です。
心理カウンセラーの代表的な資格
心理カウンセラーの代表的な資格をまとめました。
【心理カウンセラーに関する代表的な資格】
資格名 | 国家/民間 | 概要 |
---|---|---|
公認心理師 | 国家 | 心理学全般に対応する知識を持てる国家資格 |
臨床心理士 | 民間 | 心理査定や面接査定に関する知識を持てる |
認定心理士 | 民間 | 心理学の標準的な基礎知識・技術が認定される |
メンタル士心理カウンセラー® | 民間 | ストレスによる症状とその対処法の知識を持てる |
メンタル心理カウンセラー | 民間 | 学校、医療、福祉などで求められる知識を持てる |
メンタルケアカウンセラー | 民間 | 心の病気や、心理学の初歩に関する知識を持てる |
メンタルケア心理士 | 民間 | 解剖生理学や薬理学などの知識を持てる |
チャイルドカウンセラー | 民間 | 子どもの心に寄り添うための知識を持てる |
家族療法カウンセラー | 民間 | 家族の関係性を円滑にするための知識を持てる |
キャリアカウンセラー | 民間 | 職業選択をサポートするための知識を持てる |
多くが民間の資格です。専門機関におけるカリキュラムの修了が受験資格となる場合が多いため、講座を受講しながら勉強を進めることをおすすめします。
まとめ
この記事では、心理カウンセラーに向いている人の特徴を8つピックアップして解説してきました。また、心理カウンセラーの適性がない人の特徴もピックアップしているので、ご自身の性格と照らしあわせて診断してみましょう。適性があると感じた場合は、講座を受講しながら専門的な勉強を進めることをおすすめします。
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