不登校や校内暴力など、思春期の子どもたちはあらゆる問題と直面しながら生きています。そんな子どもたちを心理面から支えるための民間資格が「チャイルドカウンセラー」です。
本記事では、チャイルドカウンセラー資格のメリットや注意点、そして取得までの流れをくわしく解説します。
目次
チャイルドカウンセラーとは
チャイルドカウンセラーは資格の名称であり、職業ではありません。この資格を取得することで、不登校や校内暴力、学校でのさまざまな問題行動に対応できる心理学知識・心理援助技術を持つことを証明できます。チャイルド心理資格まずは概要をチェックしてみましょう。
【チャイルドカウンセラーの概要表】
認定団体 | 日本能力開発推進協会 |
---|---|
独学 | 不可能 |
取得方法 | ・協会指定の認定教育機関等のカリキュラムを修了すること ・カリキュラム修了後、資格試験に合格すること |
費用 | 認定講座受講料:2万5,800円 ※資格のキャリカレの場合、受験料:5,600円 |
学習時間の目安 | 約4ヶ月間 |
更新の有無 | なし |
チャイルドカウンセラー資格のメリット
チャイルドカウンセラー資格を取得するメリットを4点ご紹介します。
<チャイルドカウンセラー資格のメリット>
- 子どもと接する仕事に生かせる
- 育児に生かせる
- カウンセラーとしての活躍の場が広がる
- 自宅で講座・試験を受けられる
順番に見ていきましょう。
子どもと接する仕事に生かせる
チャイルドカウンセラー資格を持つ人は、子どもに関連するさまざまな問題を解決に導く能力を持つと判断されます。そのため医療、福祉、教育などの業種において、児童心理のスペシャリストとして採用される可能性を高められることがメリットです。
育児に生かせる
就職・転職の武器として生かすだけでなく、自らの育児に生かせることも資格取得のメリットです。子どもの心理や子どもとの関わり方、コミュニケーションの取り方などを理解できるため、育児に資格の知識を生かすことで理想的な親子関係を築きやすくなるでしょう。
カウンセラーとしての活躍の場が広がる
すでに他の資格を取得してカウンセラーとして働いている場合、活躍の場を広げられる可能性があります。たとえば医療現場で働いている人ならば、小児科などで子どもと接する機会が増えるかもしれません。将来的に独立開業する場合も、子育てに悩んでいる人からの相談を見込みやすくなるでしょう。
自宅で講座・試験を受けられる
チャイルドカウンセラー資格の取得には、指定のカリキュラムの修了と、資格試験の合格という2つの条件を満たさなければなりません。しかし、この2つはいずれも自宅で受講・受験できます。気軽に取得できる資格なので、会社員の方や主婦・主夫の方も取得を目指すとよいでしょう。
チャイルドカウンセラー資格の注意点
注意点として押さえておきたいのは、この資格だけで就職・転職を成功させるのは難しいということです。チャイルドカウンセラーは入門的な資格であり、心理職関連にはより高度な資格も存在します。企業側としては、チャイルドカウンセラー資格だけでは技能的に不十分と感じるケースが多いことには注意しましょう。
チャイルドカウンセラー資格の取り方・流れ
チャイルドカウンセラー資格の取り方・流れは以下のとおりです。
<チャイルドカウンセラー資格の取り方・流れ>
- 自宅で認定講座を受ける
- 講座修了後「検定試験申込」を行う
- 自宅で試験を受ける
- 合否結果が届く
ステップごとにくわしく解説しましょう。
①自宅で認定講座を受ける
受験資格を得るために、日本能力開発推進協会指定の教育機関を利用して、自宅で認定講座を受けます。履修内容(学習内容)は以下のとおりで、受験時の出題範囲もこのなかに限られます。
<履修内容>
- チャイルドカウンセリングの役割と理念
- 現代社会における子どもの問題行動
- 子ども理解のあり方
- 連携とは
- 家族問題との関わり
- 来談者との関わり
- 問題行動
- 障害
②講座修了後「検定試験申込」を行う
講座修了後、日本能力開発推進協会のホームページから「検定試験申込」を行います。申込IDとパスワードでログインし、受講の際に受け取る教材に同封されている振込用紙で受講料5,600円(税込)を支払って、自宅で試験問題を受け取りましょう。
③自宅で試験を受ける
試験は自宅で受けられます。この際、以前使用したテキストの内容を見ても構いません。また、一般的な試験で設けられる「60分」「90分」といった短い時間制限がなく、納得いくまで答案の中身を見直せることも特徴的です。解答が完了したら答案用紙を発送して、合否結果が送付されるのを待ちましょう。
④合否結果が届く
合否結果は答案受付から約1ヶ月で到着します。晴れて合格となった場合、その日から「チャイルドカウンセラー資格」の持ち主であると名乗れるようになります。チャイルドカウンセラー資格には有効期限がなく、更新の必要がありませんから、一生涯にわたって取得した資格を生かし続けられます。
チャイルドカウンセラー資格試験の難易度
結論として、チャイルドカウンセラー資格試験の難易度は低めです。履修範囲が比較的狭く、テキストを見ながら解答できるため、合格しやすい資格といえるでしょう。本項目では、試験内容や合格点に関するくわしい情報をお伝えします。
試験内容
試験内容は記述式の筆記試験です。過去問などは公表されていませんが、認定講座で学ぶ範囲をある程度把握できていれば合格できる可能性が高いでしょう。先述したとおり、テキストを見ながら自宅で受験できることもチャイルドカウンセラー資格の特徴です。短い時間制限がなく、何度も見直しながら解答できます。
合格点
問題数や得点配分が公表されていないため、明確な合格点は不明です。ただし合否判定は「得点率70%以上」を合格としており、すべての問題に正解する必要はありません。なお、資格試験の申込人数や合格率なども非公表です。
チャイルドカウンセラー資格は独学でも取得できる?
独学とは「自力の勉強だけで資格試験に挑戦し、合格する」ことを指します。結論として、チャイルドカウンセラー資格を独学で取得することはできません。チャイルドカウンセラーの受験資格に「認定講座を修了する」という条件が付けられているためです。
しかし、自宅で認定講座を受講するだけで受験資格を満たせますから、合格に向けたハードルは決して高くありません。チャイルドカウンセラー資格では「4年制大学の卒業」や「実務経験」などが一切問われないため、独学とほぼ変わらない気持ちで受験できます。
まとめ
チャイルドカウンセラー資格を取得することで、子どもと接する仕事に資格を生かしたり、自らの育児に知識を生かしたりできることがメリットです。この資格だけで就職・転職を果たすことは困難ですが、その他の面でメリットを感じやすいでしょう。認定講座の受講と受験はいずれも自宅で行えるため、忙しい会社員の方や、主婦・主夫の方にも取得をおすすめできます。
実際に心理カウンセラーを目指したい方におすすめの通信講座2選
今回は初心者でも在宅でプロの心理カウンセラーを目指せるおすすめの資格通信講座を二つご紹介します。
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