高校以降の進路を決める際、重大な岐路になるのは「文系」か「理系」かの選択です。将来的に心理カウンセラーになることを希望している場合は、文系・理系のどちらに進むと必要な勉強を進めやすく、就職しやすいのでしょうか。それぞれの学習内容とともに、わかりやすく解説します。
目次
心理カウンセラーになるには文系・理系どちらに進むべき?
結論として、文系・理系の選択で迷ったときは、以下の基準を用いて進路を選択しましょう。
<心理カウンセラーを目指す際の文系・理系の選び方>
- 心理学部・心理学科を目指すなら文系に進む
- 大学・大学院修了が必須でない資格ならどちらに進んでもOK
このような選択をすべき理由をわかりやすく解説します。
心理学部・心理学科を目指すなら文系に進む
以下に該当する人は、文系に進むことをおすすめします。
<文系を目指すべき人の特徴>
- 心理カウンセラーとしての基礎作りをするために心理学を学びたい人
- 心理学部・心理学科の卒業が受験資格に含まれる資格を取得したい人
心理学が文系か、それとも理系なのかの判断は難しいところですが、少なくとも大学のカテゴリーにおいて心理学は「文系」と位置付けられています。そのため、国公立大学への進学を希望する場合は例外ですが、心理学を学ぶうえで理系科目を学ぶ必要はありません。
また、注目しておきたいのは資格ごとに異なる「受験資格」です。たとえば唯一の国家資格となる「公認心理師」を取得するためには、4年制大学の心理学部・心理学科を修了しなければなりません。就きたい業種から取得すべき資格を調べ、その受験資格を満たせる進路を選ぶことも重要です。
大学・大学院修了が必須でない資格ならどちらに進んでもOK
大学・大学院修了が必須でない資格を取得して心理カウンセラーに就職する場合は、文系・理系のどちらに進んでも構いません。後述するとおり、文系・理系のどちらを選んでも、心理学に関連する勉強は進められます。興味のある分野が多いほうを選んだり、勉強を楽しみやすいほうを選んだりするとよいでしょう。
心理カウンセラーになるための学習内容は文系・理系どちらもある
心理カウンセラーになるための学習内容は、文系・理系のどちらでも見つけられます。心理学部に進みたい場合は文系に進むべきですが、そうでなければ理系を選び、最終的に心理カウンセラーとしての就職を目指すことも可能です。文系・理系でそれぞれどんな勉強ができるのか、細かく見ていきましょう。
文系の学習内容
文系の学習内容のなかで、心理カウンセラーとしての能力を養うために重要な学習内容は次の2つです。
<文系の学習内容>
- 統計学
- 英語
なぜこの2つが心理学と関係するのか、わかりやすく解説します。
統計学
心理学を理解するうえで最重要といえる学習は「統計学」です。統計学を理解することで、心理学実験時にデータを扱いやすくなるほか、論文の内容も理解しやすくなります。とくに「平均」や「中央値」の理解力は重要なので、自信がない方は統計学を始める前におさらいしておきましょう。
英語
統計学の次に重要なのは英語です。心理学の研究において日本は先進国といえず、最新の論文は英語が中心といえます。そのため、論文の内容を確認するためには一定の英語力が不可欠です。とくにレポートを作成する際は、正確な情報源のデータを引用する必要がありますから、心理学に関係する学問として英語力も高めておきましょう。
理系の学習内容
理系の学習内容としては、以下の3つが心理学に関連する学問です。
<理系の学習内容>
- 脳神経学
- 電気生理学
- 人工知能
それぞれをくわしく見ていきましょう。
脳神経学
そもそも心理学と脳科学にはたくさんの共通点があります。心理学は、心の仕組みを実験的・統計学的に調べることに対し、脳科学はより科学的・物質的に調べて働きを解明する学問です。脳科学により仮説を立て、心理学で実験・統計を取るといった補完関係にあることから、脳神経学も心理カウンセラーと密接な関わりを持ちます。
電気生理学
電気生理学では、生命科学や生物科学といった分野の勉強を進めます。とくに生命科学は、生命の営みを細胞レベルで研究し、暮らしや産業に役立てる学問です。医学や薬学などの研究として用いられることも多く、とりわけ医療分野において心理カウンセラーとして活動するうえで電気生理学の知識が役立つでしょう。
人工知能
最近では、AIによるカウンセリングが可能かどうかといった研究が進められています。犬型のロボット「aibo」が医療機関でセラピー犬としての役割を果たすなど、人工知能はこれまでに解説してきた学問とはまた違った形で心理カウンセラーに関連する学問です。人工知能の研究が進むことで、従来にはない形でクライエントと接触するヒントを得られる可能性があります。
心理カウンセラーには幅広い知識・スキルが求められる
心理カウンセラーには幅広い知識・スキルが求められます。たとえば「英語」や「人工知能」といった学問は、一見すると心理カウンセラーや心理学とは関係なさそうに見えるでしょう。しかし、それぞれを紐解くと意外な形で心理学と深く関与していることがわかりました。
また、人の悩みや千差万別ですから、実際に心理カウンセラーになってクライエントと接していると、以前学習したまた別の知識をカウンセリングに生かせるかもしれません。いつ、どのような形で知識が点と線になってつながるかわかりませんから、必須科目は文系・理系どちらも抜かりなくやっておくことが重要です。
まとめ
文系・理系のどちらを選んでも心理カウンセラーになることは可能です。ただし、資格取得などのために心理学部・心理学科を目指す場合は文系に進みましょう。将来就きたい業種から逆算して、どんな学問に触れると就職の近道になるのかを整理して、たくさんの情報を吸収してくださいね。
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