心理カウンセラーになるには?仕事内容や資格取得は意味がない?社会人からでもなれる?

心理カウンセラー 資格 難易度

心理カウンセラーとして働くには、公認心理士や臨床心理士などの資格が求められる場合があります。心理カウンセラーになるには、国家資格や民間資格問わず、何か資格を取得した方が良いでしょう。 心理カウンセラーが取得すると便利な資格は多く存在します。それぞれ必要となる経歴や費用、そして難易度が異なりますが、どの資格が取りやすい・取りにくいのでしょうか。

心理カウンセラー資格(公認心理士や臨床心理士・メンタルケアカウンセラー・メンタルケア心理士、産業カウンセラー・メンタル士心理カウンセラー、メンタル心理カウンセラー)の難易度・合格率は?働きながら資格取得は可能?気になる心理カウンセラー資格について詳しく紹介します。

目次

心理カウンセラーとは?

心理カウンセラーとは、不安や悩みを抱えている相談者に寄り添い、心の不調から回復させるためのサポートを行う仕事です。日本では20~39歳までの死因第1位を自殺が占めるなど、心の不調は社会問題化しています。心理カウンセラーは、この課題を改善に導ける可能性を秘めた、やりがいある仕事です。

心理カウンセラーの仕事内容

心理カウンセラーの仕事内容は業種や立場によって異なるため一概に断言できません。学校や児童相談所などで子どものケアにあたることもあれば、一般企業に勤めて社員やその家族の相談に乗ることもありますし、公務員として刑務所に勤めて受刑者の更生を促す人もいます。

しかし、他者の悩みや不安を聞き、その気持ちに寄り添い、解決へと導くサポートをするといった原則は同じです。「セラピスト」と混同する人もいますが、積極的にアドバイスをして解決策を伝えるセラピストに対して、心理カウンセラーは自らの意見や主観を押し付けず、傾聴することを基本としています。

心理カウンセラーが活躍できる場所

心理カウンセラーとして活躍する女性

心理カウンセラーが働いている場所はとても多く、代表的なものとしては以下の分野で活躍しています。

<心理カウンセラーが活躍する分野>

  • 医療(病院・クリニックなど)
  • 福祉(高齢者向け施設・児童相談所など)
  • 教育(教育機関など)
  • 産業(民間企業・公的機関など)
  • 司法(刑事施設、少年院など)
  • 研究(大学の心理臨床センター、民間企業など)
  • その他

心理カウンセラーとして向き合う相談者は老若男女さまざまです。人や立場によって悩みや不安の中身は変わるため、就職先の分野によって必要とされる心理カウンセラーの個性が異なります。特定の分野への就職・転職を希望している場合は、専門知識をアピールできる資格の取得を目指しましょう。

心理カウンセラーの需要は多い?

心理カウンセラーの需要は多く、高まり続けている状態です。先述したとおり、日本に住む若者の自殺率は先進国のなかでとくに高いこともあり、教育現場から一般企業まで多くの現場でメンタルケアを行える人材が求められています。非正規雇用で働く心理カウンセラーが多いことも事実ですが、心理カウンセラーは将来性豊かな職業であるといってよいでしょう。

それを証明する根拠のひとつが「公認心理師」の誕生です。心理カウンセラーに関する資格は民間資格のみでしたが、2018年から国家資格である公認心理師資格試験が始まりました。これは政府が国民のメンタルケアに本腰を入れたことの証明であり、心理カウンセラーの需要は伸び続けると予想できます。

心理カウンセリングの方法

心理カウンセリングを受ける女性

心理カウンセリングの方法は、大きく2種類にわかれます。

<心理カウンセリングの方法>

  • 治療的(臨床的)カウンセリング
  • 開発的カウンセリング

それぞれの特徴を解説しましょう。

治療的(臨床的)カウンセリング

相談者が抱えている心の問題が深刻な場合に行うカウンセリングです。具体的には、うつ状態や摂食障害、ひきこもりなどの症状・行動が目に見えて強い場合に行います。この場合、投薬治療などの方針を決めるのはあくまでも医師ですが、心理カウンセラーは医師の指示を受けたり、医師と連携したりしながら相談者をサポートします。

開発的カウンセリング

すぐに治療的カウンセリングを行う必要はないものの、放置すると深刻な症状に発展すると考えられる場合に行うカウンセリングです。主に予防効果を期待して行う方法であり、ストレスや緊張をコントロールするメンタルトレーニングや、成功体験を重ねることで自信をつけるコーチングといったカウンセリングが行われています。

心理カウンセラーが活躍する分野・仕事内容

心理カウンセラーが活躍する主な分野は次のとおりです。

<心理カウンセラーが活躍する分野>

  • 医療(病院・クリニックなど)
  • 福祉(高齢者向け施設・児童相談所など)
  • 教育(教育機関など)
  • 産業(民間企業・公的機関など)
  • 司法(刑事施設、少年院など)
  • 研究(大学の心理臨床センター、民間企業など)
  • その他

分野ごとの仕事内容を簡潔にご紹介しましょう。

医療(病院・クリニックなど)

病院・クリニックの外観

総合病院や心療内科、小児科、産婦人科などで活躍する仕事です。精神科医など専門家と連携し、心理学の療法を生かしながら心理テストや心理面接を行います。必要となる資格は「臨床心理士」などです。

福祉(高齢者向け施設・児童相談所など)

老人保健施設など高齢者向け施設や児童相談所で活躍する仕事です。児童相談所に勤務する児童心理司は、公務員として採用されています。

教育(教育機関など)

小学校や中学校、高等学校をはじめとする教育機関で活躍する仕事です。主に生徒のカウンセリングにあたりますが、教員や保護者のカウンセリングを行うこともあります。自治体により必要となる資格などが異なりますが、原則として「臨床心理士」の資格が必要です。

産業(民間企業・公的機関など)

民間企業・公的機関でのカウンセリング

民間企業や公的機関のカウンセリングルームなどで活躍する仕事です。勤務する企業に勤めている従業員やその家族の心理的なケアを行います。専門的なスタッフとして働くこともあれば、人事担当者が産業カウンセラーを兼任することもある点が特徴的です。

司法(刑事施設、少年院など)

刑務所や家庭裁判所などの刑事施設、もしくは少年院で活躍する仕事です。いずれも行政機関に勤務することになるため、基本的には公務員として働きますが、嘱託職員として外部の民間企業に勤めながら司法領域で活動することもあります。

研究(大学の心理臨床センター、民間企業など)

大学や民間企業の研究施設で活躍する仕事です。大学教授として研究職のかたわら心理カウンセラーとして活動する人もいます。

その他

その他「いのちの電話」をはじめとする電話相談に対応する人や、恋愛カウンセラーなど独自の分野で活躍する人、震災などで心的なダメージを負った人に応対する心理カウンセラーもいます。なかには独立・開業する人もおり、心理カウンセラーとしての働き方は人によってさまざまです。

心理カウンセラーとはそもそも何をする仕事なのでしょうか。心理カウンセラーの仕事内容は勤務先によって大きく異なるため、どのように働きたいのかを整理したうえで、就職先や取得する資格の種類を決める必要があります。

本記事では、心理カウンセラーの年収や将来性、職種別の仕事内容などを解説します。

心理カウンセラーとは何をする仕事?

心理カウンセラーとは、心理学の知識や技能を生かして、悩みや不安を抱える相談者に寄り添う仕事です。セラピストとは違い、積極的に解決策を示唆することはありません。あくまでも相談者自らが解決策を見つけるためのサポートを行い、不調から回復するための手助けをする仕事です。

心理カウンセラーの働き方

心理カウンセラーの働き方は「雇用カウンセラー」と「独立カウンセラー」に分かれます。雇用カウンセラーは一般企業や公的機関に勤務する会社員・公務員です。独立カウンセラーは、個人事業主や会社経営者として活動します。

心理カウンセラーの給料・年収

ブタの貯金箱、電卓と現金

心理カウンセラーの給料・年収は、勤務先や年代などにより大きく異なります。業界全体で見ると、会社勤めの方の場合、平均的な年収は300~400万円前後が相場です。キャリアアップにより年収アップを図れるため、就職後も新しい資格を取得するなどの方法で年収アップを目指すとよいでしょう。

心理カウンセラーの仕事内容を種類別に解説!

心理カウンセラーの具体的な仕事内容を職種別に解説します。

<心理カウンセラーの仕事内容>

  • 教育機関(学校・大学)で働く心理カウンセラーの仕事
  • 医療・保健機関で働く心理カウンセラーの仕事
  • 企業で働く心理カウンセラーの仕事
  • 独立・開業して働く心理カウンセラーの仕事

業務形態や1日の流れについて細かくチェックしていきましょう。

教育機関(学校・大学)で働く心理カウンセラーの仕事

小中学校や大学をはじめとする教育機関では、相談室などで生徒の相談を受けたり、保護者・教職員のカウンセリングを行ったりします。非常勤で働く心理カウンセラーもおり、複数の学校を掛け持ちすることも可能です。1日の流れを見ていきましょう。

<教育機関で働く場合の1日の流れ>

  • 朝・・・出勤して事務作業を行う
  • 昼・・・授業見学など校内を巡回する
  • 夕・・・相談室や保健室でカウンセリングを行う

医療・保健機関で働く心理カウンセラーの仕事

病院やクリニック、保健機関では、精神科や心療内科の医師だけでは見切れない仕事をフォローします。患者さんへのカウンセリングを行うほか、患者さんの家族の相談に乗ったり、医療従事者からの相談に乗ったりすることもある仕事です。1日の流れを見ていきましょう。

<医療・保健機関で働く場合の1日の流れ>

  • 朝・・・出勤してカルテの確認などを行い、カウンセリングを開始する
  • 昼・・・引き続きカウンセリングを行ったり、心理テストを行ったりする
  • 夕・・・カウンセリングなどの内容をまとめて資料の作成・整理などの事務作業を行う

企業で働く心理カウンセラーの仕事

企業に所属する従業員の相談を受けてカウンセリングを行ったり、メンタルに関連するセミナーを実施したりします。産業分野に特化する心理カウンセラーが「産業カウンセラー」、全般を担当する心理カウンセラーが「臨床心理士」です。スケジュールの例を見てみましょう。

<企業で働く場合の1日の流れ>

  • 朝・・・出勤してカウンセリングの予約状況などを確認する
  • 昼・・・カウンセリングを行う
  • 夕・・・記録を作成して担当者に引き渡し、所感を述べる

独立・開業して働く心理カウンセラーの仕事

独立・開業する場合、店舗の立ち上げもしくはオンライン上の業務のいずれかを選びますが、仕事内容はとくに変わりません。所有する資格や得意とする分野に関連する悩みを持つ相談者にカウンセリングを行います。HPやブログの内容を充実させたり、宣伝活動を行ったりすることも仕事のひとつです。

心理カウンセラーの仕事の魅力・やりがい

心理カウンセラーの仕事にやりがいを感じている女性

心理カウンセラーの仕事の魅力は、困っている人の力になれることです。日本では多くの若者が自ら死を選んでいますが、適切なメンタルケアを施すことで、悲劇的な結末を避けられるかもしれません。仕事を通じて個人の人生を好転させたり、社会全体に好影響を与えたりすることで、関わった人から感謝されることをやりがいにする心理カウンセラーが多いです。

心理カウンセラーの仕事の需要・将来性

メンタルヘルスケアの重要性は世界的に高まっています。現在はSNSによる誹謗中傷も目立ち、以前はなかった形で心に傷を負う人も増えました。日本はメンタルヘルスケアで先進国の後れをとっているとする識者も多く、心理カウンセラーの仕事は今後さらに需要が増えるものと予想されます。

心理カウンセラーという職業に資格は必要?未経験でもなれる?

黒板にチョークで書かれたハテナマーク

結論として、心理カウンセラーは資格が必須となる仕事ではありません。そのため未経験でも心理カウンセラーとして働ける可能性はあります。しかし就職・転職を成功させるためには資格を取得したほうが有利です。これから資格取得を目指す方におすすめできる心理職関連の資格は、以下の3つです。

<おすすめできる心理職関連の資格>

  • おすすめの資格①公認心理師
  • おすすめの資格②臨床心理士
  • おすすめの資格③メンタル士心理カウンセラー®

それぞれの特徴をご紹介しましょう。

おすすめの資格①公認心理師

唯一となる国家資格が公認心理師です。

【公認心理師の概要表】

認定団体 厚生労働省
独学 不可能
取得方法 4年制大学、もしくは大学院において必要な科目を履修していることなど
学習時間の目安 約3ヶ月
更新の有無 なし
資格が生かせる場所 医療、福祉、教育現場、企業、司法など

国家資格だけあって権威性があり、民間企業のみならず、刑務所などの司法領域で活躍する心理カウンセラーもいます。ただし4年制大学における専門科目の履修など、受験資格を満たすためのハードルがやや高く、一から勉強して取得するのは難しいでしょう。

おすすめの資格②臨床心理士

民間資格のなかでは権威性が高く、就職に役立てやすい資格です。

【臨床心理士の概要表】

認定団体 日本臨床心理士資格認定協会
独学 不可能
取得方法 指定大学院を修了し、所定の条件を満たすことなど
学習時間の目安 1~2ヶ月程度
更新の有無 5年ごとに必要
資格が生かせる場所 医療、教育、福祉、一般企業、司法など

こちらも医療、教育、福祉から医療領域まで、あらゆる業界で働ける実力があることを示せる資格です。指定大学院を修了することなどが受験資格に記載されているため、一から取得するには時間とお金がかかります。

おすすめの資格③メンタル士心理カウンセラー®

心理学全般の知識、とりわけストレスに関する知識が豊富なことを示せる民間資格です。

メンタル士心理カウンセラー®の概要表】

認定団体 日本メディカル心理セラピー協会
独学 可能
取得方法 試験において70%以上の評価を獲得する
学習時間の目安 約2ヶ月間
更新の有無 なし
資格が生かせる場所 医療、教育、福祉、一般企業など

こちらは独学も可能な資格なので、これまでに紹介した2つの資格と比べると取得難易度が下がります。まずはひとつ心理職の資格を取得しておきたいという場合は、メンタル士心理カウンセラー®資格にチャレンジするとよいでしょう。

心理カウンセラーに向いている人

心理カウンセラーの女性

心理カウンセラーに向いている人は、以下の項目に該当する人です。

<心理カウンセラーに向いている人の特徴>

  • 誠実な対応ができる人
  • 包容力がある人
  • 他人の気持ちを理解できる人
  • 自分の意見を押し付けない人
  • 先入観や私情に左右されない人
  • コミュニケーション能力が高い人
  • 気持ちの切り替えが上手い人

いくらカウンセリングの技術に長けていたとしても、相談者の心を開くことができなければ適切なカウンセリングを行えません。誠実であることや包容力を持つことなど、人間性が重視されることも心理カウンセラーの特徴です。

また、先入観や私情に流され過ぎず、客観的な判断・回答ができる人も心理カウンセラーに向いています。相談者の年齢や立場、悩みの種類は千差万別で、個々に合った対応が求められるためです。相談者に共感し過ぎるとカウンセラー自身が心に傷を負うこともあるため、気持ちの切り替えが上手い人も心理カウンセラーとしての適性があります。

心理カウンセラーになるにはどうすればいい?

心理カウンセラーになる方法 HOW

心理カウンセラーになるために必要となる共通の資格はありません。ただし、分野・職場ごとに保有しておくと便利な資格や、採用条件として必須となる資格があります。まずは希望する分野・職場を決めておき、それに合った資格取得に向けた勉強を進めるとよいでしょう。

高校卒業後の流れとしては、以下のようなパターンで心理カウンセラーになる人が多く見られます。

<高校卒業から心理カウンセラーになるまでの流れ>

1.高等学校
 ↓
2.大学(短期大学、専門学校)
 ↓
3.カウンセラーに関する資格試験
 ↓
4.職場の採用試験
 ↓
5.心理カウンセラー

「臨床心理士」「公認心理士」など、指定大学院の修了が条件となる資格も一部存在します。この場合、大学などの卒業後に大学院へ入学する必要があり、就職するタイミングが遅れるため注意しましょう。その他にも、以下のような流れで心理カウンセラーになる人もいます。

<心理カウンセラーになるまでのその他の流れ➀>

1.社会人
 ↓
2.カウンセラーに関する資格試験
 ↓
3.内部でのキャリアアップもしくは転職
 ↓
4.心理カウンセラー

<心理カウンセラーになるまでのその他の流れ②>

1.大学
 ↓
2.公務員採用試験
 ↓
3.心理カウンセラー

働きながらでも心理カウンセラーを目指せるため、キャリアアップの手段として資格取得を目指してもよいでしょう。また、福祉や司法といった分野で活躍している心理カウンセラーには公務員が多く、公務員として活動するためには既定の年齢までに公務員採用試験に合格しなければなりません。

心理カウンセラーの年収・給与

給料袋と電卓

心理カウンセラーの年収・給与は職場によって大幅に異なります。そのため一概にはいえませんが、大きく3つのジャンルに分けると平均的な時給・年収は以下のとおりです。


【心理カウンセラーの年収・給与】

職種 時給換算 年収換算
病院勤務 1,500~2,000円 300~500万円
一般企業勤務 300~400万円
学校勤務 3,000~4,000円 300~500万円

心理カウンセラーとして働くためには、職場によって必要とされる資格を取得し、採用面接を通過する必要があります。そのため、資格取得からすぐに収入を得られるとは限りません。

後述するとおり将来性のある仕事なものの、現時点では勤務形態が不規則なケースも目立ち、極端な高収入には期待できないというのが実情です。

心理カウンセラーの将来性

先述したとおり、心理カウンセラーは一般企業から司法領域までさまざまな職場で必要とされています。ただし、日本では諸外国と比べて勤務形態が不安定であり、正社員以外の働き方をしている人が多いことが実情です。しかし、将来性には期待できる職業といえるでしょう。

その理由は、日本でもメンタルケア・ヘルスケアの重要性が高まっているためです。かつては「気持ちの問題」で済まされていたことが、現在は専門的なケアが必要な問題として認知されつつあります。心理カウンセラーの需要は将来的にさらに伸びると予想でき、社会的ステータスが上昇する可能性も十分にあるでしょう。

心理カウンセラーの資格を取得しても意味がないと言われることがあります。しかし心理カウンセラー関連資格の取得にはたくさんのメリットがあり、取得すると就職・転職面以外での魅力を感じられるでしょう。

本記事では、心理カウンセラーの資格は意味がないと言われる理由と、それに反論する5つの根拠をお伝えします。

心理カウンセラーの資格は意味がない?

心理カウンセラーの資格は意味がないと主張する人もいますが、決してそんなことはありません。資格取得によって就職・転職の確率を高められるだけでなく、自分の自信やストレスマネジメントを向上させたり、家族や友人の悩み相談に乗りやすくなったりといったメリットも感じられます。

くわしくは後述しますが、否定派の人たちは「簡単に取得できるから」「なんとなく怪しいから」といった理由で資格に意味がないと結論付けている様子です。なかには心理カウンセラー資格の理解が浅いまま取得して、思うような効果が得られなかったせいで「意味がない」と言うユーザーもいます。

「心理カウンセラーの資格は意味がない」と言われる5つの理由

心理カウンセラーの資格について説明するカウンセラー

心理カウンセラーの資格に疑問を抱かれる理由を5つピックアップします。

<「心理カウンセラーの資格は意味がない」と言われる5つの理由>

  1. ほとんどが国家資格ではないから
  2. 資格の合格率が高く取得が容易だから
  3. 資格がなくても心理カウンセラーを名乗れるから
  4. 心理カウンセラー=怪しいという偏見を持っている
  5. 資格商法とスキルアップ資格の区別がついていない

なぜ意味がないと言う人もいるのか、わかりやすく解説しましょう。

①ほとんどが国家資格ではないから

心理カウンセラーの関連資格は「公認心理師」を除きすべて民間資格です。民間資格=社会的評価が低い資格というイメージを持つ人もいるため、取得しても意味がないと言われることがあります。

しかし、民間資格でも厚生労働省のジョブ・カードに記載できる資格は多く、たくさんの人が心理カウンセラーの資格を就職・転職に役立てていることも事実です。ジョブ・カードは職業能力証明のツールとして使われており、求職活動やキャリア形成の切り札になっています。

②資格の合格率が高く取得が容易だから

心理カウンセラーの資格は合格率が高く、誰でも取得できるものばかりなので取得しても意味がないという人もいます。たしかに受験資格がなく合格のハードルが低い資格もありますが、そういった資格はそもそも受験者を落とすためではなく、心理学等への理解を深めるために作られた資格です。

実際は「4年制大学で心理学を専攻していること」「こころ検定2級を取得していること」などを受験資格・申請資格に設定している民間資格は多く存在します。なかには国家資格もあり、決して誰もが簡単に取得できる資格ばかりではありません。

③資格がなくても心理カウンセラーを名乗れるから

バインダーにメモをするカウンセラー

心理カウンセラーとして活動するために必須となる資格はありません。無資格でも心理カウンセラーとして働ける可能性があるため、資格取得に時間とお金をかける意味がないと考える人もいます。しかし、実際に就職・転職できるかどうかは別問題であり、資格を持っていたほうが採用される確率が上がるでしょう。

④心理カウンセラー=怪しいという偏見を持っている

心理カウンセラーは怪しいという偏見を持つ人もいます。フィジカルケアと比べてメンタルケアはまだ理解されにくい分野です。精神疾患について「気持ちの問題」という誤った認識を持つ人を減らすためにも、幅広い分野で心理カウンセラーが活躍することが求められています。

⑤資格商法とスキルアップ資格の区別がついていない

一部では資格商法と呼ばれる悪徳な資格ビジネスが横行しています。心理カウンセラー関連資格もこのひとつと誤解されるケースがあり、取得しても意味がないと言われる場合があるのです。

単体では就職に役立てにくい関連資格があることは事実ですが、ステップアップ資格とみなすことができます。取得することでスキルアップ・キャリアアップを目指したり、上級資格への足掛かりにしたりできるため、決して無意味なものではありません。

「心理カウンセラーの資格は意味がある!」と言える5つの根拠

カウンセラーの資格を紹介する女性

結論として、心理カウンセラーの資格には意味があります。そう言える根拠は以下の5点です。

<心理カウンセラーの資格は意味があると言える5つの理由>

  1. 自分の自信につながる
  2. コミュニケーション能力が高まる
  3. 自分のストレスマネジメントにつながる
  4. 家族や友人の悩み相談に乗りやすくなる
  5. 国家資格もある

順番にくわしく解説するので、資格取得がご自身にとって意味のあるものになりそうかチェックしてみましょう。

①自分の自信につながる

資格取得という経験が自信につながり、さまざまなことを吸収する意欲を高めやすくなります。たとえ気軽に取得できる資格だとしても、応募するだけで合格できる資格は存在しません。資格取得に向けて努力した結果、合格という結果を勝ち取ることができれば、大きな成功体験となることでしょう。

②コミュニケーション能力が高まる

心理カウンセラーの資格を取得することで、他者の心理状態への理解度を深めやすくなります。他者の気持ちを感じ取る能力を養うことで、コミュニケーションを高めることもできるでしょう。カウンセリングとは無関係な業務にも役立ちますし、プライベートにも生かせる能力です。

③自分のストレスマネジメントにつながる

資格は仕事のためだけに取得するものではありません。心理カウンセラーの資格を取得することで、自分自身が抱えるストレスとの向き合い方も学べます。メンタルケアの方法を熟知することで、これまでよりも健やかな生活を送りやすくなるでしょう。

また、心理カウンセラーとして働かずとも、保育士や介護医療従事者として知識を生かすことができます。マネジメント職などその他の仕事でも心理カウンセラーの知識・能力を役立てられるため、カウンセリングと無関係の職に就いている方にも資格取得をおすすめできるのです。

④家族や友人の悩み相談に乗りやすくなる

家族の悩み相談をきく様子

心理カウンセラーの資格を保有していれば、家族や友人の悩み相談にも乗りやすくなるでしょう。専門知識を持っていることが伝われば、相談者は安心感を持って相談しやすくなります。近しい人との絆を深めたり、心に傷を負っている身近な人のメンタルケアに役立ったりすることも、資格を取得する醍醐味です。

⑤国家資格もある

「公認心理師」は国家資格です。民間資格には意味がないというわけではありませんが、国家資格を望む人は国家資格の取得を目指すことができます。難易度の低い民間資格を取得しながら心理カウンセリングに関する知識を深めて、最終的に国家資格を取得するという目標を持ってもよいでしょう。

心理カウンセラーになるには資格取得がおすすめ!

資格の勉強をする人の手元

心理カウンセラーになるには資格取得がおすすめです。心理カウンセラーになるために資格は必須ではありませんが、無資格・未経験のまま心理カウンセラーとしての就職先を見つけることは簡単ではありません。資格取得の方法は、大きく以下の3つにわかれます。

<資格取得の方法>

  • 方法①:専門講座を受講する
  • 方法②:専門学校や大学、大学院で学ぶ
  • 方法③:本などを使って独学で受験勉強をする

それぞれどのようなルートから資格取得を目指すことになるのか、細かく確認しておきましょう。

方法①:専門講座を受講する

もっともスタンダードな方法が専門講座の受講です。通学、もしくは通信で資格試験に向けた専門的な勉強を行い、受験資格の取得や、資格試験の合格を目指します。社会人の方や、その他の勉強に主軸を置いている方の場合は、専門講座を受講して資格取得を目指すとよいでしょう。

心理カウンセラーに関連する資格のなかには、受験資格として「認定講座の修了」を加えているものもあります。こういった条件の資格を取得する場合、専門講座の受講は必須です。専門講座では、受験資格を満たしながら必要な知識を身につけられるため、もっとも効率的な資格取得方法ともいえます。

方法②:専門学校や大学、大学院で学ぶ

専門学校や大学、大学院で心理学などを専攻し、資格試験突破に向けた実力をつける方法です。心理カウンセラー関連の上位資格である「公認心理師」や「臨床心理士」になるためには、経歴に4年制大学や大学院を含まなければなりません。このような受験資格を設ける資格を取得するためには、高度な教育機関で必要課程を学びましょう。

欠点は、社会人にとって一から専門学校・大学・大学院で学び直すのが難しいことです。仮に時間的な余裕があったとしても、入学金や授業料などで数百万円単位の資金を用意しなければなりません。さまざまな余裕がなければ学びにくいことが、この資格取得方法のデメリットです。

方法③:本などを使って独学で受験勉強をする

参考書や専門書を購入し、独学で受験勉強をする方法です。独学なら空いた時間を使って自分のタイミングで行えますし、専門講座を受講したり、大学に入学したりする場合と比べて出費も抑えられます。

しかし、心理カウンセラー関連資格の大半が「専門講座の修了」や「4年制大学で必要課程を学ぶ」といった条件を受験資格に加えています。独学だけでは資格試験に参加すらできないケースが目立ち、取得できる資格はごく一部に限定されることには注意しなければなりません。

心理カウンセラー資格の種類

心理カウンセラー資格について調べる

心理カウンセラー資格の種類は4つのパターンにわかれます。

<心理カウンセラー資格の種類>

  1. 国家資格
  2. 大学院などを卒業した後に取得する民間資格
  3. 通学講座で取得できる民間資格
  4. 通信講座で取得できる民間資格

それぞれの特徴を見ていきましょう。

①国家資格

「認定心理師」が心理カウンセラー資格のなかで唯一の国家資格です。これは比較的新しい資格であり、2018年にはじめての国家試験が行われました。誰もが受験できるわけではなく、4年制大学で指定された科目を修了するといった受験資格が設定されています。

②大学院などを卒業した後に取得する民間資格

心理カウンセラー資格のなかには、大学院などで指定科目を修了するなどの受験資格を設けているものが多くあります。そのため、希望する資格の種類によっては、資格試験を受験するためにまず大学院などを卒業しなければなりません。

③通学講座で取得できる民間資格

通学講座を受講して、民間資格の受験資格を獲得する学び方です。たとえば心理系の専門学校などに通います。座学以外にも実践的なカリキュラムを組んでいる場合が多く、就職時には即戦力としての能力を備えられるでしょう。

④通信講座で取得できる民間資格

通信講座で民間資格を取得する方法です。テキストやCD、DVDなどを使って学ぶことが基本で、就職・転職支援や、質問への回答を行っている通信講座もあります。通学する必要がないため、社会人の方でも資格を取得しやすいことや、通学講座と比べてコストパフォーマンスが高いことがメリットです。

取得する心理カウンセラー資格の種類はどう選ぶ?

カウンセラー資格の種類を調べる女性

心理カウンセラー資格の種類選びで迷ったときは、以下の点に注目しましょう。

<取得する心理カウンセラー資格の選び方>

  • いまの仕事に役立つ資格を選ぶ
  • 家族や自分自身の生活に役立つ資格を選ぶ
  • 興味を持った資格を選ぶ

それぞれのポイントをわかりやすく解説します。なお、取得する資格を1つだけに絞る必要はありません。複数の資格を取得することで専門性をさらに高められます。必要と感じた資格や興味のある資格を複数見つけたら、優先順位を定めたうえで、順番に複数の資格取得を目指してもよいでしょう。

いまの仕事に役立つ資格を選ぶ

心理カウンセラー資格を取得すると、現職のキャリアアップにつながる場合があります。相手の心理状態の理解度が深まるため、とくに営業や人事などの仕事に役立てやすいでしょう。いまの業種や職種、あるいは立場からマッチする資格を選ぶのが最初のポイントです。

家族や自分自身の生活に役立つ資格を選ぶ

家族と談笑する夫婦

心理カウンセラー資格は、家族や自分自身のために役立てることもできます。悩みを抱えている家族や友達の相談に乗ったり、セルフカウンセリングをしたりする際にも、資格取得を通じて得た知識と経験が役立るのです。仕事を度外視して、人生を豊かにできる資格を見つけてもよいでしょう。

興味を持った資格を選ぶ

興味は1番の原動力になります。勉強そのものを楽しめるような資格ならば、勉強時間が限られていたとしてもたくさんの物事を吸収できるでしょう。すぐに役立てられるかどうかは別として、まずは興味を持った資格の取得にチャレンジすることもおすすめできます。

代表的な心理カウンセラー資格の種類

資格の勉強をする女性

代表的な心理カウンセラー資格を12種類ご紹介します。

<代表的な心理カウンセラー資格の種類>

  • 公認心理師
  • 臨床心理士
  • 認定心理士
  • メンタル士心理カウンセラー®
  • メンタル心理カウンセラー
  • メンタルケアカウンセラー
  • メンタルケア心理士
  • チャイルドカウンセラー
  • 家族療法カウンセラー
  • キャリアカウンセラー
  • EAPメンタルヘルスカウンセラー
  • NLPプラクティショナー

それぞれの特徴を解説するので、自分に合った資格を見つけてみましょう。

公認心理師

心理カウンセラー資格としては唯一の国家資格です。

心理査定やカウンセリング、心の健康に関する教育や情報提供活動が可能な能力を有することを証明できます。国家試験そのものの合格率は例年約50%前後を推移していますが、受験資格はやや厳しい設定です。4年制大学などの卒業が必要なため、通信講座のみでは資格を取得できません。

臨床心理士

心理査定技法や面接査定の基礎知識、そして技能にたけていることを証明できます。公認心理師の誕生以前は心理カウンセラー資格としてもっとも権威性が高い資格として知られていた民間資格です。

臨床心理士になるためには、指定大学院を修了したうえで、いくつかの所定の条件を満たさなければなりません。そのため通信講座のみで資格を取得することは不可能です。就職先・転職先は医療現場が中心となりますが、需要は高く、民間企業や司法領域で働く有資格者もいます。

認定心理士

大学や大学院で心理学を専攻していた人が取得する民間資格です。基礎学力と技能の両面を身につけていることを証明できます。

【認定心理士の概要表】

資格名 認定心理士
団体名 日本心理学会
国家・民間 民間
受験資格 4年制大学もしくは大学院で所定科目を履修し、必要単位を取得する
通信のみの取得 不可能
難易度 普通
費用 審査料:1万1,000円
認定料:3万円
学習時間の目安

4年制大学や大学院で所定科目を履修・単位取得後に日本心理学会に申請し、認められると資格が与えられます。そのため、改めて資格試験にチャレンジしなくても資格を取得できることがメリットです。過去に学んだことを心理職へ生かせることを可視化でき、教育・福祉・産業といった分野を中心に資格を生かせます。

メンタル心理カウンセラー

心理カウンセリングの基礎を把握していることを証明できる資格です。

【メンタル心理カウンセラーの概要表】

資格名 メンタル心理カウンセラー
団体名 日本能力開発推進協会
国家・民間 民間
受験資格 ・協会指定の認定教育機関等のカリキュラムを修了すること
・カリキュラム修了後、資格試験に合格すること
通信のみの取得 可能
難易度 低い
費用 受験料:5,600円
学習時間の目安 約2ヶ月間

指定されたカリキュラムを修了し、資格試験に合格すると取得できます。この資格だけで就職・転職を果たすのは困難ですが、いまの職場や家族・自分自身のために生かしたり、より難易度の高い資格取得に向けた地盤固めに使ったり、独立開業のための第一歩として取得したりするとよいでしょう。

メンタルケアカウンセラー

後述するメンタルケア心理士の下位互換に相当する、難易度が低い入門的な民間資格です。

【メンタルケアカウンセラーの概要表】

資格名 メンタルケアカウンセラー
団体名 ・メンタルケア学術学会
・生涯学習開発財団
・ヘルスケア産業推進財団
国家・民間 民間
受験資格 とくになし
通信のみの取得 可能
難易度 低い
費用 5,100円
学習時間の目安 約3ヶ月間

通信講座などで学びながらレポートの提出と修了試験の受験を行い、合格することで取得できる資格です。もっとも入門的な資格であるため、心理学に関する基礎知識を身につけたい場合に取得するとよいでしょう。勉強によって得た知識をすぐ役立てられることがメリットです。

メンタルケア心理士

先述したメンタルケアカウンセラーの上位互換となる民間資格です。

【メンタルケア心理士の概要表】

資格名 メンタルケア心理士
団体名 ・メンタルケア学術学会
・生涯学習開発財団
・ヘルスケア産業推進財団
国家・民間 民間
受験資格 ・こころ検定2級に合格すること
・メンタルケア学術学会指定教育機関で教育課程を修了すること
もしくは
・認定心理士等の資格を保有していること
通信のみの取得 可能
難易度 普通
費用 5,600円
学習時間の目安 約4ヶ月間

難易度が高くなることと引き換えに、取得することにより公共機関で働くチャンスも巡ってきやすくなります。「こころ検定2級」への合格が受験資格ですが、これは通信講座のみでも取得できる資格ですから、時間をかければ社会人の方でも働きながらメンタルケア心理専門士になれます。

チャイルドカウンセラー

チャイルドカウンセラー

児童心理に関する専門家であることを証明できる民間資格です。

【チャイルドカウンセラーの概要表】

資格名 チャイルドカウンセラー
認定団体 日本能力開発推進協会
国家・民間 民間
受験資格 ・協会指定の認定教育機関等のカリキュラムを修了すること
・カリキュラム修了後、資格試験に合格すること
通信のみの取得 可能
難易度 普通
費用 5,600円
学習時間の目安 約4ヶ月間

主に不登校、校内暴力、いじめといった問題解決のスペシャリストとして活動します。そのため就職先・転職先は教育、福祉、医療現場などが中心です。実務経験や学歴は問われないため、通信のみでも資格を取得できます。

家族療法カウンセラー

家族関係を向上させる専門家が持つ民間資格です。

【家族療法カウンセラーの概要表】

資格名 家族療法カウンセラー
認定団体 日本能力開発推進協会
国家・民間 民間
受験資格 ・協会指定の認定教育機関等のカリキュラムを修了すること
・カリキュラム修了後、資格試験に合格すること
通信のみの取得 可能
難易度 普通
費用 5,600円
学習時間の目安 約4ヶ月間

相談者だけでなく、その家族を対象とするカウンセリングを行います。個人の精神状態や問題行動は、家族関係などの関係性から生じるものと考えた特別なカウンセリング理論を用いる資格です。通信のみでも資格を取得できます。

キャリアカウンセラー

個人のキャリアに関するサポートを行い、よりよい将来へと導く民間資格です。

【キャリアカウンセラーの概要表】

資格名 キャリアカウンセラー
認定団体 日本能力開発推進協会
国家・民間 民間
受験資格 ・協会指定の認定教育機関等のカリキュラムを修了すること
・カリキュラム修了後、資格試験に合格すること
通信のみの取得 可能
難易度 普通
費用 5,600円
学習時間の目安 約1~2ヶ月

資格取得に向けて必要な能力・知識には「人事労務管理」や「労働法規」などがあります。相談者の個性を見極めながら最適なキャリア形成をサポートする仕事に就くことが多く、一般企業のほか、教育現場において進路指導をする有資格者もいます。

EAPメンタルヘルスカウンセラー

EAPメンタルヘルスカウンセラーによるカウンセリング

EAPとメンタルヘルス分野における総合カウンセラー資格として、日本で最初に誕生した民間資格です。

【EAPメンタルヘルスカウンセラーの概要】

資格名 EAPメンタルヘルスカウンセラー
認定団体 EAPメンタルヘルスカウンセリング協会
国家・民間 民間
受験資格 ・指定された検定試験や検定資格に合格していること
または
・検定試験合格+産業保健分野の実務経験が2年以上あること
もしくは
・実務経験が5年以上あること
通信のみの取得 可能
難易度 やや高い
費用 1次試験:1万1,000円
2次試験:2万7,500円
学習時間の目安 約2~3ヶ月

メンタル不調の予防や早期発見、メンタル不調を抱える人へのメンタルヘルスカウンセリングを行います。主な職場は医療機関、行政・自治体、地域・教育機関までさまざまです。受験資格のハードルが高く、高度な資格取得や実務経験が求められます。

NLPプラクティショナー

「脳と心の取扱説明書」とも呼ばれる、新しい心理学を生かした民間資格です。

【NLPプラクティショナーの概要表】

資格名 NLPプラクティショナー
認定団体 日本NLP協会
国家・民間 民間
受験資格 ・認定トレーナーが開催する認定コースに合格すること
または
・NLPトレーナーの基準をクリアすること
通信のみの取得 可能
難易度 普通
費用 受講料:30~40万円
学習時間の目安 約1~2ヶ月

「人生で最高の結果を出す」ことを目的に、他者とのコミュニケーション・自分とのコミュニケーション・セルフイメージの向上など5分野を学べます。認定コースを進めることで資格を取得できる仕組みであり、資格試験などは行われていません。

心理カウンセラー関連の主要資格

心理カウンセラー関連の主要資格を特徴とともにまとめました。

【心理カウンセラー関連の主要資格一覧表】

名称 概要
公認心理師 心理職における唯一の国家資格
臨床心理士 臨床心理学にもとづく知識や技術を用いる「心の専門家」
心理判定員 公的機関で子どもや障がい者を心理学的にサポートする
認定心理士 4年制大学で心理学の基礎知識・技術を習得したことを証明する
学校心理士 子どもや保護者、教職員に対する心理的ケアを行う
臨床発達心理士 発達心理学を基礎とした、人の健やかな育ちを支援する専門家
ユング派分析家国際資格 ユング心理学を習得したことを証明する難関資格
メンタル士心理カウンセラー® 人間関係やストレスによる悩みを解消させる専門家
その他民間資格 メンタルケアカウンセラー、行動心理カウンセラー、チャイルド心理カウンセラー、子供心理カウンセラー、行動心理士、チャイルドカウンセラーなど

本記事では、上記「その他民間資格」を除く11つの資格の難易度について、あらゆる点から解説します。

公認心理師

公認心理師は、心理職における唯一の国家資格です。受験資格を満たすためには4年制大学で指定科目を履修する必要があり、権威性の高い資格として知られています。就職先として選べる分野も幅広く、医療から教育、福祉、一般企業、そして刑務所などの司法領域で働く人もいます。

【公認心理師】取得に必要な経歴と平均的な勉強期間(難易度)

公認心理師の取得に必要な経歴と平均的な勉強期間、難易度は以下のとおりです。

【公認心理師の概要】

必要な経歴 4年制大学で必要科目を履修など
平均的な勉強時間 4~5ヶ月
難易度(5段階) ★★★

4年制大学などで学ばなければ受験資格を取得できないこと、権威性のある国家資格のため、難易度は普通~やや高めと評価します。

【公認心理師】取得に必要な費用

公認心理師取得にかかる費用の概算は以下のとおりです。

【公認心理師の概要】

経歴取得にかかる費用 学費:約300~400万円
試験にかかる費用 手数料:2万8,700円
登録料:7,200円
免許税:1万5,000円
トータルの費用 305~405万円

大学の学費のほか、試験の手数料・登録料・登録免許税が必要になります。

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臨床心理士

臨床心理士が医療機関で働く様子

臨床心理士は、心理職における民間資格のなかではもっとも権威性が高く、広く認知されています。企業や公的機関からの信頼を得やすいため、一般企業のみならず、医療・教育といった分野でも活躍しやすいでしょう。

【臨床心理士】取得に必要な経歴と平均的な勉強期間(難易度)

臨床心理士取得に必要な経歴などは以下のとおりです。

【臨床心理士の概要】

必要な経歴 4年制大学を卒業し、指定大学院を修了すること
平均的な勉強時間 約1~2ヶ月(180時間前後)
難易度(5段階) ★★

大学院は通信過程でも認められ、試験内容も高難度とはいえないため、公認心理師と比べてやや難易度が下がります。

【臨床心理士】取得に必要な費用

臨床心理士取得までにかかる費用の目安をまとめます。

【臨床心理士の概要】

経歴取得にかかる費用 学費:約400~500万円
試験にかかる費用 審査費用:3万円
登録料:5万円
トータルの費用 約408~508万円

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心理判定員

廊下に置かれた車いす

児童相談所をはじめとする公的機関に勤め、子どもや障がい者をサポートする仕事です。公務員として採用されるため、心理カウンセラーとして働きながら安定した収入を得られます。

【心理判定員】取得に必要な経歴と平均的な勉強期間(難易度)

資格取得に必要な経歴と勉強時間の目安は以下のとおりです。

【心理判定員の概要】

必要な経歴 地方公務員上級に合格すること
平均的な勉強時間 7~12ヶ月(1,000~1,500時間前後)
難易度(5段階) ★★★★

前提条件となる地方公務員上級試験が難関であるため、必然的に難易度が高くなります。

【心理判定員】取得に必要な費用

資格取得に必要な費用の相場をまとめます。

【心理判定員の概要】

経歴取得にかかる費用 講座の受講:20~30万円
試験にかかる費用 受験料:0円
トータルの費用 20~30万円

ただし、就職を有利にするためには「臨床心理士」などの資格が必要です。これを取得するための費用として別途400~500万円ほどがかかる場合があるため注意しましょう。

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認定心理士

認定心理士が福祉施設で働く様子

心理学の標準的な基礎学力と技能を有していることを証明する資格です。福祉や教育といった現場で働く人が多く、資格を取得することで児童養護施設から教育現場の非常勤講師まで職業の選択肢が増えます。

【認定心理士】取得に必要な経歴と平均的な勉強期間(難易度)

資格取得に必要な経歴や、勉強期間の目安は次のとおりです。

【認定心理士の概要】

必要な経歴 4年制大学を卒業すること
平均的な勉強時間 約1~2ヶ月(180時間前後)
難易度(5段階) ★★

大学卒業が条件ですが、通信制大学の卒業も認められるため、難易度はやや低めです。

【認定心理士】取得に必要な費用

認定心理士取得に必要な費用は以下のとおりです。

【認定心理士の概要】

経歴取得にかかる費用 学費:100~300万円
試験にかかる費用
トータルの費用 100~300万円

必要単位を取得すると試験不要で資格を得られるため、試験にかかる費用はありません。学費の幅が広い理由は通信制と全日制の違いであり、通信制なら100万円程度の学費で卒業できる可能性があります。

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学校心理士

学校の校舎 桜の木

生徒から保護者、そして教師まで、学校に関連するすべての人に心理的な支援を行う仕事です。就職先は原則として教育機関に限られますが、スクールカウンセラーとして働きたい人などはこの資格を取得するとよいでしょう。

【学校心理士】取得に必要な経歴と平均的な勉強期間(難易度)

学校心理士取得に必要な経歴や勉強時間は次のとおりです。

【学校心理士の概要】

必要な経歴 大学院修了かつ5年以上の実務経験など
平均的な勉強時間 約1~2ヶ月(180時間前後)
難易度(5段階) ★★★

必要な勉強時間は平均的ですが、実務経験が必要となるため難易度は高めです。

【学校心理士】取得に必要な費用

資格取得に必要な費用をまとめます。

【学校心理士の概要】

経歴取得にかかる費用 学費:300~400万円
試験にかかる費用 審査料:3万3,000円
登録料:2万円
会費:3万円
トータルの費用 310~410万円

なお、この資格は5年ごとの更新制であり、更新の度に新しく回避の支払いが必要です。

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臨床発達心理士

発達心理学を基盤として、ひきこもりや不登校、家庭内暴力など子どもにまつわる問題を解消させることを目的とした資格です。保健所や児童相談所の職員として働く人がいるほか、幼稚園などの教育機関や高齢者向け施設などに就職するチャンスを広げられます。

【臨床発達心理士】取得に必要な経歴と平均的な勉強期間(難易度)

必要な経歴や勉強時間の目安などは以下のとおりです。

【臨床発達心理士の概要】

必要な経歴 発達心理学に関する大学院修了もしくは4年以上の臨床経験
平均的な勉強時間 約2~3ヶ月(220時間前後)
難易度(5段階) ★★★

受験資格が厳しいため、難易度はやや高めの資格です。

【臨床発達心理士】取得に必要な費用

費用に関する目安も表にまとめてみましょう。

【臨床発達心理士の概要】

経歴取得にかかる費用 学費:400~500万円
試験にかかる費用 審査料:3万2,616円
登録料:1万2,150円
年会費:1万円
トータルの費用 405~505万円

資格は5年ごとに更新が必要で、更新審査料として2万20円がかかります。

ユング派分析家国際資格

ユング派分析家国際資格を持つ女性

心理関連資格のなかで最難関とされます。日本人の資格取得者は、2022年時点でわずか48名しかいません。ユング心理学をマスターしたことを証明でき、取得するとあらゆる分野への就職・転職を実現させやすくなるでしょう。

【ユング派分析家国際資格】取得に必要な経歴と平均的な勉強期間(難易度)

難易度に関する情報は以下のとおりです。

【ユング派分析家国際資格の概要】

必要な経歴 ・大学院修士号以上の学歴や、社会経験等を持つこと
・分析家候補生として2年以上在籍すること
・資格候補生として2年以上在籍すること
・当資格の有資格者から300時間以上の教育分析を受けること
・最低300時間のコントロールケースを行うこと
・最低80時間以上のスーパービジョンを受けること
・最低60回以上の症例検討会に出席すること
平均的な勉強時間 2年以上
難易度(5段階) ★★★★★

必要な経歴がとても多いうえに高難度のため、資格取得は至難の業といえます。

【ユング派分析家国際資格】取得に必要な費用

資格取得に必要な費用は以下のとおりです。

【ユング派分析家国際資格の概要】

経歴取得にかかる費用 学費:300~400万円
その他経歴:550~600万円
試験にかかる費用 年会費:約5万円
トータルの費用 850~1,000万円

学費のほか、有資格者からの指導を受けるために高額な費用がかかるため、トータルの費用は1,000万円を超えることもあります。

メンタル士心理カウンセラー®

心理学の基礎を習得できていることを示す資格です。初歩的な資格ではありますが、更新の必要はなく、一生ものの資格として生かすことができます。取得することでカウンセラーやソーシャルワーカーとして活動できる可能性があるほか、身近な人の相談にも乗りやすくなるでしょう。

【メンタル士心理カウンセラー®】取得に必要な経歴と平均的な勉強期間(難易度)

資格取得の難易度についてまとめます。

【メンタル士心理カウンセラー®の概要】

必要な経歴 指定された教育機関でカリキュラムを修了すること
平均的な勉強時間 約2ヶ月間(180時間前後)
難易度(5段階)

テキストを見ながら試験を受けられることもあり、難易度は低めです。

【メンタル士心理カウンセラー®】取得に必要な費用

資格取得に必要な費用は次のとおりです。

【メンタル士心理カウンセラー®の概要】

経歴取得にかかる費用 受講費用:3~4万円
試験にかかる費用 5,600円
トータルの費用 3万5,600~4万5,600円

学歴などは問われず、安価で取得しやすい資格といえます。

メンタル心理インストラクター

「日本インストラクター技術協会(JIA)」主催の「メンタル心理インストラクター」は、カウンセリングのテクニックや心理学に関する知識に加え、チーム医療・地域精神医療などの医療に関する知識を身につけられる資格です。
資格取得後は身につけたさまざまな知識を生かし、講師活動ができます。

【メンタル心理インストラクター】取得に必要な経歴と平均的な勉強期間(難易度)

メンタル心理インストラクターの取得に必要な経歴と平均的な勉強期間、難易度は以下のとおりです。

【メンタル心理インストラクターの概要】

必要な経歴 特になし
平均的な勉強時間 2~4ヶ月
難易度(5段階)

難易度は普通~やや低め評価します。

【メンタル心理インストラクター】取得に必要な費用

公認心理師取得にかかる費用の概算は以下のとおりです。

【メンタル心理インストラクターの概要】

経歴取得にかかる費用 学費:通信講座で約5~7万円
試験にかかる費用 受験料:1万0,000円
トータルの費用 6~8万円

合格カードや賞状が必要な方は別途料金が発生致します。

ケアストレスカウンセラー

「一般財団法人職業技能振興会」が認定する「ケアストレスカウンセラー」は、メンタルに関する基礎的な部分を習得する資格です。資格取得後は、実技研修を受講することでスキルアップが望めます。
資格取得した方の中には、研修後さらに知識を増やしてカウンセリングルームを開業した方、ボランティア活動で役立てている方などがいらっしゃいます。
より専門的な知識を身につけられる「青少年ケアストレスカウンセラー」「高齢者ケアストレスカウンセラー」「企業中間管理職ケアストレスカウンセラー」の資格取得を目指すのもよいでしょう。

【ケアストレスカウンセラー】取得に必要な経歴と平均的な勉強期間(難易度)

ケアストレスカウンセラーの取得に必要な経歴と平均的な勉強期間、難易度は以下のとおりです。

【ケアストレスカウンセラーの概要】

必要な経歴 18歳以上
平均的な勉強時間 4~5ヶ月
難易度(5段階) ★★

WEB試験(CBT形式)※全国220会場以上

【ケアストレスカウンセラー】取得に必要な費用

ケアストレスカウンセラーにかかる費用の概算は以下のとおりです。

【ケアストレスカウンセラーの概要】

経歴取得にかかる費用 学費:約6~10万円
試験にかかる費用 受験料:1万0,000円
トータルの費用 7~11万円

正答率70%以上

産業カウンセラー

「一般社団法人日本産業カウンセラー協会」が認定している資格が「産業カウンセラー」です。
カウンセリングの基本である「傾聴」の技法を習得し、労働者の心のケアを行うことを目的としています。
日本産業カウンセラー協会主催の養成講座を受講した方が受験資格を得られます。
講座は全国で開催されており、6ヵ月もしくは10ヵ月コースから選択可能です。
試験合格後は、協会に登録を行うことで「産業カウンセラー」を名乗れます。
ただし5年ごとに資格の更新が必要です。

【産業カウンセラー】取得に必要な経歴と平均的な勉強期間(難易度)

産業カウンセラーの取得に必要な経歴と平均的な勉強期間、難易度は以下のとおりです。

【産業カウンセラーの概要】

必要な経歴 20歳以上で産業カウンセラー養成講座を受講・修了した者など
平均的な勉強時間 4~5ヶ月
難易度(5段階) ★★

学科試験・実技試験

【産業カウンセラー】取得に必要な費用

産業カウンセラー取得にかかる費用の概算は以下のとおりです。

【産業カウンセラーの概要】

経歴取得にかかる費用 学費:約9~12万円
試験にかかる費用 受験料:3万1,500円
トータルの費用 12~16万円

(学科試験:10,500円、実技試験:21,000円)

その他民間資格

その他の民間資格には以下のようなものがあります。

【その他民間資格の概要】

名称 概要
行動心理カウンセラー 日本メディカル心理セラピー協会が取り扱う資格
チャイルド心理カウンセラー 子供の心理のための資格
子供心理カウンセラー 日本インストラクター技術協会が取り扱う資格
メンタル心理カウンセラー 一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP)が主催する資格
メンタルケアカウンセラー 心理学の基礎知識と円滑なコミュニケーション能力を示せる
行動心理士 人間の行動・思考を理解し、優れた対人能力を証明できる
チャイルドカウンセラー 医療、教育、福祉などで活躍する児童心理の専門家
幼児心理アドバイザー 子どもの心と体の発達や、養育者の心にも寄り添える資格
メンタルケア心理士 厚生労働省が発行する「ジョブ・カード」に記載できる資格なので、取得すると就職・転職に有利でしょう。
うつ病アドバイザー うつ病の相談者や、その家族を支援するスペシャリスト

このなかでとくにおすすめなのは、比較的難度が低い反面、評価されやすいメンタルケアカウンセラーです。

メンタル心理カウンセラーの資格は独学で取れる?難易度や勉強法をご紹介

心理カウンセラー関連資格の難易度

HARD、Normal、EASY

ここまでにご紹介した資格を、費用・必要時間・試験難易度を加味して難しい順に並べます。

【主な関連資格<難易度順>】

難易度 資格名
1 ユング派分析家国際資格
2 心理判定員
3 臨床発達心理士
4 学校心理士
5 公認心理師
6 臨床心理士
7 認定心理士
8 メンタル士心理カウンセラー®

難易度の低い資格について、取得しやすいからといって権威性が低いわけではありません。資格を取得しやすいということは、それだけ早く資格を生かして働けるということでもあります。人々の役に立ちたいと思ったとき、すぐに実行に移せる点が難易度の低い資格の魅力です。

専門学校卒業で心理カウンセラーになれる?メリットや注意点、取得できる資格もご紹介

心理カウンセラー向けの民間資格のなかで、入門用として取得する人が多いのが「メンタル心理カウンセラー資格」です。

本記事では、当資格の取り方・流れや資格講座・資格試験の内容、そして難易度などについて解説します。関連するその他のおすすめ資格もあわせて確認しておきましょう。

メンタル心理カウンセラー資格とは

メンタル心理カウンセラー資格とは、心理カウンセラー向けの民間資格のひとつです。入門用として取得する人が多い資格であり、これを足掛かりにして上級資格の取得を目指す人も多くいます。受験料も安価なため、最初に取得する資格として選んでもよいでしょう。

メンタル心理カウンセラーの概要を表にまとめます。

一般的な資格試験とは異なり、受験資格を得たあとはいつでも受験できます。また、在宅受験ができるため、気軽に受験できることもメリットです。くわしくは後述しますが、試験の難易度は比較的やさしいものの「カリキュラムを修了すること」といった条件がつくため、独学で試験に臨むことはできません。

メンタル心理カウンセラー資格の取り方・流れ

資格講座セミナー

メンタル心理カウンセラー資格の取り方を解説します。受験資格の取得から認定証の受け取りまでの流れは次のとおりです。

<メンタル心理カウンセラー資格の取り方・流れ>

  1. 認定講座を受ける
  2. 修了後「検定試験申込」を行う
  3. 自宅で試験を受ける
  4. 合否結果が届く

それぞれをわかりやすく解説するので、受験前に確認しておきましょう。

①認定講座を受ける

メンタル心理カウンセラー資格を受験するためには、認定講座における全カリキュラムの修了が必須です。まずは認定講座を受けて、心理カウンセラーとして必要な知識を深めましょう。なお、認定講座における履修内容(学習範囲)は以下のとおりです。

<カリキュラムの履修内容>

  • カウンセリングに関する基礎知識
  • クライエントに関する基礎知識
  • 心理学に関する基礎知識
  • 精神医学の基礎知識

くわしくは『メンタル心理カウンセラー資格講座の内容』でお伝えします。

②修了後「検定試験申込」を行う

認定試験修了後は、日本能力開発推進協会のホームページから「検定試験申込」を行いましょう。申し込み画面に必要事項を入力したうえで、認定校の教材に同封されている振込用紙にて、受験料の5,600円(税込)を振り込みます。そのまま協会側の確認をしばらく待ちましょう。

なお、受験料の振込先は以下のうちいずれかです。

ゆうちょ銀行から振込の場合 ・ゆうちょ銀行
記号番号:01320-6-1091165
加入者名:一般財団法人日本能力開発推進協会
ゆうちょ銀行以外から振込の場合 ・ゆうちょ銀行 一三九(139)
支店当座:0109165
加入者名:一般財団法人日本能力開発推進協会
もしくは
・広島銀行緑井支店
種別:普通
口座番号:3269212
名義:一般財団法人日本能力開発推進協会

③自宅で試験を受ける

自宅で資格試験を受ける様子

協会の確認が完了すると、試験問題が発送されていきます。これをもとにして自宅で資格試験を受験してください。出題される範囲は、先述した【カリキュラムの履修内容】と同じです。合否判定は得点率70%以上が合格ラインに設定されており、すべての問題に正答する必要はありません。

④合否結果が届く

合否結果は受験の約1ヶ月後に送付されます。合格できた場合は資格証が交付され、これは特定の期間が経過したあとに失効することがありません。更新不要で資格を保持し続けられるため、一生ものの資格として就職や転職、そして独立開業時の武器として生かすことができます。

メンタル心理カウンセラー資格講座の内容

資格講座を受ける様子

メンタル心理カウンセラー資格講座の内容をくわしくお伝えします。「資格のキャリカレ」における「メンタル心理カウンセラー資格取得講座」を受講した場合のカリキュラムは以下のとおりです。

【メンタル心理カウンセラー資格講座の内容】

テーマ 詳細
心理学の世界を知る 自己ストレスチェック
心理学の歴史
社会心理学理論
学習心理学理論
発達心理学理論
カウンセリングを知る カウンセリングとは
カウンセラーが守るべき理論
インテーク面接
来談者中心療法
ロジャーズ理論
積極的傾聴
カウンセリングルールを身につける カウンセラーが守るべき領域
カウンセリングの時間
プライベートと仕事の枠
話しやすい環境を作る対応方法
信頼関係を結び直す対応法
開業方法を学ぶ 開業までの流れ
カウンセラーの開業スタイル
コンセプトの作り方
カウンセリング料金を決める
収支計画を作成する

キャリカレでは、テキストと実践DVDを使いながら上記4つのテーマを学べます。また、自分自身がカウンセラー役になる「無料カウンセリング実習」の受講も可能です。勉強についていけなくなった場合は、専属サポーターによる700日間の長期学習サポートが付帯するため、これを使って理解を深めましょう。

メンタル心理カウンセラー資格試験の内容

資格勉強の資料とノート

メンタル心理カウンセラー資格試験の内容について、重要な3つの項目をピックアップして解説します。

<メンタル心理カウンセラー資格試験の内容>

  • 試験日程
  • 試験内容
  • 合格点

それぞれを順番にくわしく確認しておきましょう。

試験日程

メンタル心理カウンセラー資格の試験日程は不定期です。一般的な資格試験の場合「1年に1回」「半年に1回」など、決められた時間・決められた会場で受験をすることが一般的ですが、当資格ではそのような試験を行いません。受験資格を保有している方ならば、いつでも在宅で受験できます。

試験の申し込み方法は先述したとおりで、日本能力開発推進協会のホームページから申し込み手続きを進めて受講料を支払うだけで構いません。仮に不合格になったとしても、受験料を支払えば繰り返し受験できるため、諦めずに再チャレンジしましょう。

試験内容

試験内容は以下の4つです。

<心理カウンセラー資格の試験内容>

  • 心理学に関する基礎知識
  • カウンセリングに関する基礎知識
  • カウンセリング能力に関する職業能力

回答形式は主に筆記で、講座で使用したテキストを見ながら受験できます。資格試験の趣旨は知識と実践力が身についているかを問うものであるため、丸暗記は不要です。一般的な試験を苦手にしている人も安心して受験に参加しましょう。

合格点

出題された問題の正答率が70%を超えた場合に合格とみなされます。満点を取る必要がなく、先述したようにテキストを見ながら受験できるため、資格試験そのものの難易度は低めです。

ただし、合格点は一般には公開されていません。また、合格率に関しても非公開です。何点以上獲得できていれば合格になるのかは、受験結果が知らされるまでわからないため注意しましょう。

メンタル心理カウンセラー資格試験の難易度

資格試験の難易度

結論として、メンタル心理カウンセラー資格試験の難易度は低めです。これまでに解説してきたとおり、受験中はテキストを見ることができますし、在宅で受験できるため時間制限もありません。また、70%以上の問題に正答すれば合格とみなされるため、完璧な回答ができなくても資格が与えられています。

資格の難易度が低い理由は主に以下の2点です。

<メンタル心理カウンセラー資格試験の難易度が低い理由>

  • 理解度を高めるために行われている試験であるため
  • スキルアップを目的に行われている試験であるため

この試験は、受験者を落とすために行われているものではありません。実施目的は「理解度の向上」と「スキルアップ」にあると考えられます。そもそも、この資格は国家資格ではなく民間資格です。民間資格は日常や職場で活用できるスキルの習得のために行われるため、多くの受験者を落とす必要がありません。

メンタル心理カウンセラー資格は独学でも取得できる?

メンタル心理カウンセラー資格は比較的簡単に取得できる資格です。難易度が低い資格試験の場合、独学でも資格を取得できそうに感じます。しかしメンタル心理カウンセラー資格を独学で取得することはできません。

これは、受験資格のひとつに「認定講座の受講」が含まれているためです。市販のテキストを読んだり、インターネット上の情報から学んだりするだけでは、受験資格を得ることができません。大前提として認定講座を受講する必要があることから、この資格は独学で取得できないのです。

メンタル心理カウンセラー資格以外のおすすめ3選

メンタル心理カウンセラー資格おすすめをメモする女性

メンタル心理カウンセラー資格以外の関連資格としては、以下の3つの取得をおすすめできます。

<メンタル心理カウンセラー資格以外のおすすめ3選>

  • メンタル士心理カウンセラー®
  • メンタルケア心理士
  • メンタルケアカウンセラー

試験の特徴を確認していきましょう。

メンタル士心理カウンセラー®

心理学の基礎知識のほか、ストレスにより引き起こされる症状と、その症状への対処法をマスターしていることを示せる民間資格です。

ストレスへの対処法に特化した知識を吸収できることがメンタル士心理カウンセラー®資格の特徴です。ストレスはあらゆる業種に従事する人物にとって避けられないため、活躍できる場は医療機関から介護施設、学校などさまざまです。

<メンタル士心理カウンセラー®資格の取得方法>

  • インターネット上で試験に申し込み、在宅受験を行う
  • 70%以上の評価を獲得すると資格を取得できる

メンタルケア心理士

メンタルケアに関する専門知識を持ち、カウンセラーとして活動できる能力を備えていることを証明する民間資格です。

後述する「メンタルケアカウンセラー」と比べるとやや難易度が上がります。高度な知識と技能を有する人に与えられる資格なので、医療機関や教育現場、福祉施設などで資格を生かすことが可能です。また、3つの認定団体により交付されることも特徴といえます。

<メンタルケア心理士資格の取得方法>

  • メンタルケア学術学会指定教育機関で教育課程を修了する
  • こころ検定2級に合格する
  • 上記2つの条件を満たすことで自動的に資格を取得できる

メンタルケアカウンセラー

メンタルケアに関する基礎や心の病気に関する知識、カウンセリング技術などの初歩を押さえていることを証明できる民間資格です。

講座の受講中にレポートを複数回提出し、修了認定テストに合格することで、自動的に資格が交付されます。取得の難易度が極めて低いため、これだけで就職・転職を実現させるのは難しいものの、ステップアップ・キャリアアップの第一歩として取得すると便利です。

<メンタルケアカウンセラー資格の取得方法>

  • テキストを使って学習し、添削課題で一定の成績を残す
  • 修了認定テストを受験して合格すると資格を取得できる

高校以降の進路を決める際、重大な岐路になるのは「文系」か「理系」かの選択です。将来的に心理カウンセラーになることを希望している場合は、文系・理系のどちらに進むと必要な勉強を進めやすく、就職しやすいのでしょうか。それぞれの学習内容とともに、わかりやすく解説します。

心理カウンセラーになるには文系・理系どちらに進むべき?

結論として、文系・理系の選択で迷ったときは、以下の基準を用いて進路を選択しましょう。

<心理カウンセラーを目指す際の文系・理系の選び方>

  • 心理学部・心理学科を目指すなら文系に進む
  • 大学・大学院修了が必須でない資格ならどちらに進んでもOK

このような選択をすべき理由をわかりやすく解説します。

心理学部・心理学科を目指すなら文系に進む

以下に該当する人は、文系に進むことをおすすめします。

<文系を目指すべき人の特徴>

  • 心理カウンセラーとしての基礎作りをするために心理学を学びたい人
  • 心理学部・心理学科の卒業が受験資格に含まれる資格を取得したい人

心理学が文系か、それとも理系なのかの判断は難しいところですが、少なくとも大学のカテゴリーにおいて心理学は「文系」と位置付けられています。そのため、国公立大学への進学を希望する場合は例外ですが、心理学を学ぶうえで理系科目を学ぶ必要はありません。

また、注目しておきたいのは資格ごとに異なる「受験資格」です。たとえば唯一の国家資格となる「公認心理師」を取得するためには、4年制大学の心理学部・心理学科を修了しなければなりません。就きたい業種から取得すべき資格を調べ、その受験資格を満たせる進路を選ぶことも重要です。

大学・大学院修了が必須でない資格ならどちらに進んでもOK

大学・大学院修了が必須でない資格を取得して心理カウンセラーに就職する場合は、文系・理系のどちらに進んでも構いません。後述するとおり、文系・理系のどちらを選んでも、心理学に関連する勉強は進められます。興味のある分野が多いほうを選んだり、勉強を楽しみやすいほうを選んだりするとよいでしょう。

心理カウンセラーになるための学習内容は文系・理系どちらもある

勉強をする女性

心理カウンセラーになるための学習内容は、文系・理系のどちらでも見つけられます。心理学部に進みたい場合は文系に進むべきですが、そうでなければ理系を選び、最終的に心理カウンセラーとしての就職を目指すことも可能です。文系・理系でそれぞれどんな勉強ができるのか、細かく見ていきましょう。

文系の学習内容

文系の学習内容のなかで、心理カウンセラーとしての能力を養うために重要な学習内容は次の2つです。

<文系の学習内容>

  • 統計学
  • 英語

なぜこの2つが心理学と関係するのか、わかりやすく解説します。

統計学

心理学を理解するうえで最重要といえる学習は「統計学」です。統計学を理解することで、心理学実験時にデータを扱いやすくなるほか、論文の内容も理解しやすくなります。とくに「平均」や「中央値」の理解力は重要なので、自信がない方は統計学を始める前におさらいしておきましょう。

英語

統計学の次に重要なのは英語です。心理学の研究において日本は先進国といえず、最新の論文は英語が中心といえます。そのため、論文の内容を確認するためには一定の英語力が不可欠です。とくにレポートを作成する際は、正確な情報源のデータを引用する必要がありますから、心理学に関係する学問として英語力も高めておきましょう。

理系の学習内容

理学部の学生

理系の学習内容としては、以下の3つが心理学に関連する学問です。

<理系の学習内容>

  • 脳神経学
  • 電気生理学
  • 人工知能

それぞれをくわしく見ていきましょう。

脳神経学

そもそも心理学と脳科学にはたくさんの共通点があります。心理学は、心の仕組みを実験的・統計学的に調べることに対し、脳科学はより科学的・物質的に調べて働きを解明する学問です。脳科学により仮説を立て、心理学で実験・統計を取るといった補完関係にあることから、脳神経学も心理カウンセラーと密接な関わりを持ちます。

電気生理学

電気生理学では、生命科学や生物科学といった分野の勉強を進めます。とくに生命科学は、生命の営みを細胞レベルで研究し、暮らしや産業に役立てる学問です。医学や薬学などの研究として用いられることも多く、とりわけ医療分野において心理カウンセラーとして活動するうえで電気生理学の知識が役立つでしょう。

人工知能

最近では、AIによるカウンセリングが可能かどうかといった研究が進められています。犬型のロボット「aibo」が医療機関でセラピー犬としての役割を果たすなど、人工知能はこれまでに解説してきた学問とはまた違った形で心理カウンセラーに関連する学問です。人工知能の研究が進むことで、従来にはない形でクライエントと接触するヒントを得られる可能性があります。

心理カウンセラーには幅広い知識・スキルが求められる

資格の勉強するノートとテキスト

心理カウンセラーには幅広い知識・スキルが求められます。たとえば「英語」や「人工知能」といった学問は、一見すると心理カウンセラーや心理学とは関係なさそうに見えるでしょう。しかし、それぞれを紐解くと意外な形で心理学と深く関与していることがわかりました。

また、人の悩みや千差万別ですから、実際に心理カウンセラーになってクライエントと接していると、以前学習したまた別の知識をカウンセリングに生かせるかもしれません。いつ、どのような形で知識が点と線になってつながるかわかりませんから、必須科目は文系・理系どちらも抜かりなくやっておくことが重要です。

心理カウンセラーになるには文系・理系どちらに進むべきについての回答

文系・理系のどちらを選んでも心理カウンセラーになることは可能です。ただし、資格取得などのために心理学部・心理学科を目指す場合は文系に進みましょう。将来就きたい業種から逆算して、どんな学問に触れると就職の近道になるのかを整理して、たくさんの情報を吸収してくださいね。

オンライン心理カウンセラーになるには?業務内容やメリット・デメリットも解説

心理カウンセラーになるために資格は必須ではありませんが、就職・転職を有利にするためには民間資格が事実上必須です。それでは、心理カウンセラーが取得すると便利な民間資格にはどんな種類があるのでしょうか。独学で取得できる資格も含めて、合計15種類の詳細をご紹介します。チャイルド心理資格

心理カウンセラーになるために「絶対必要な資格」はない

心理カウンセラー関連資格には国家資格(公認心理師)と多くの民間資格があります。いずれの資格も必須ではなく、無資格でも心理カウンセラーを名乗ることは可能です。

しかし、職業によっては特定の資格が採用の条件となることもあります。採用条件に含まれなくても、完全な未経験では心理カウンセラーとしての素質を見込まれることがないため、心理カウンセラーとして就職・転職したい場合は資格を取得しましょう。

心理カウンセラーの民間資格を取得する5つの方法

資格セミナーを受ける人たち

心理カウンセラーの民間資格を取得する方法は、大きく5つのパターンにわかれます。

<心理カウンセラーの民間資格を取得する5つの方法>

  1. 通信講座を受講する
  2. スクールに通う
  3. 大学・大学院に入学する
  4. 短期大学や専門学校に入学する
  5. 独学する

それぞれの特徴を、資格を取得するまでの流れとあわせて解説しましょう。

①通信講座を受講する

社会人の方におすすめできるのは、通信講座を受講して資格を取得する方法です。スクールや大学に通う必要がなく、資格試験を在宅で受けられるものもあります。受講料も数万円が相場ですから、時間的・金銭的にリーズナブルな方法を選びたい方は、通信講座を受講して資格取得を目指しましょう。

<資格取得の主な手順>

  1. 取得したい資格の認定講座を受講する
  2. カリキュラムを修了する
  3. 資格試験を受けて合格すると資格を取得できる

②スクールに通う

通学制のスクールに通って資格取得を目指す方法です。授業時間によっては社会人の方が参加するのは困難ですが、対面式の授業を希望する方にはおすすめできます。ただし、受講料は通信制と比べて高めに設定される傾向にあります。

<資格取得の主な手順>

  1. 希望する資格取得を目指せるスクールを見つける
  2. スクールに通いながら知識を付ける
  3. 資格試験を受けて合格すると資格を取得できる

③大学・大学院に入学する

大学や大学院に入学して、心理学などを専攻する方法です。時間をかけて専門知識を習得できるほか、心理カウンセラー以外で就職する選択肢を残せることがメリットといえます。就職率を高めるために有効な方法ですが、目安として300万円前後の学費が必要です。

<資格取得の主な手順>

  1. 心理学科などを設置する大学や大学院を受験する
  2. 必要となる科目を履修する
  3. 資格試験を受けて合格すると資格を取得できる

④短期大学や専門学校に入学する

短期大学や専門学校に入学して資格取得を目指す手もあります。メリットは、大学・大学院と比べて短期間で卒業できることです。専門学校の場合は座学に加えて実習も受けられるため、即戦力として評価される可能性もあるでしょう。

<資格取得の主な手順>

  1. 心理カウンセラーに関連する学部を持つ短期大学もしくは専門学校に入学する
  2. 専門科目を履修して知識を得る
  3. 資格試験を受けて合格すると資格を取得できる

⑤独学する

受験資格が設けられていない以下の民間資格は、独学でも取得が可能です。

<独学で取得できる代表的な民間資格>

  • ケアストレスカウンセラー
  • メンタルヘルス・マネジメント検定

独学の方法としてよく用いられているのは以下の3つです。

<独学の方法>

  • 本や参考書で学習する
  • セミナーや講習会に参加する
  • 関連する仕事に就いて実務経験を積む

マイペースで学習できることや、コストを最小限に抑えられること、働きながら受験資格を満たせることなどが独学で資格を取得するメリットです。

大学・大学院などを卒業して取得できる心理カウンセラーの民間資格

大学・大学院卒の人だけが取得できる心理カウンセラーの民間資格は以下の3つです。

<大学・大学院などを卒業して取得できる心理カウンセラーの民間資格>

  • 臨床心理士
  • 認定心理士
  • 学校心理士

資格の概要をくわしく見ていきましょう。

臨床心理士

重症例の相談者に対しても効果的なカウンセリングができる実力を持つ者として認められやすい資格です。

豊富な知識を生かし、高度なカウンセリングができる心理カウンセラーとして評価されやすい、権威性の高い資格です。したがって多くの業種から需要が高く、医療・教育・福祉・司法など、専門性の高い職場への就職も見込めます。

認定心理士

大学もしくは大学院において、心理学など専門的な学問を修了した人物であることを証明する資格です。

主に教育機関や福祉施設への就職を見込めるほか、産業カウンセラーとして活動する有資格者もいます。条件を満たす人物なら、日本心理学会に申請するだけで資格が与えられるため、改めて受験する必要はありません。

学校心理士

生徒、保護者、教職員といった学校に関連する人物の心理的支援を行える能力を示せる資格です。

学校心理士の資格を持つ人は、主に「スクールカウンセラー」という肩書を持って教育機関で働きます。スクールカウンセラーの配置は義務化されているため、高い需要を見込めるでしょう。

通信講座で取得できる心理カウンセラーの民間資格

民間資格をチェックする女性

通信講座で取得できる心理カウンセラーの民間資格として、とくにおすすめできるのは以下の10種類です。

<通信講座で取得できる心理カウンセラーの民間資格>

  • メンタル士心理カウンセラー®
  • 福祉心理カウンセラー
  • メンタルケアカウンセラー
  • メンタル心理カウンセラー
  • 認定心理カウンセラー
  • 上級心理カウンセラー
  • プロフェッショナル心理カウンセラー
  • 行動心理士
  • チャイルドカウンセラー
  • 産業カウンセラー
  • 家族療法カウンセラー

それぞれの概要を見ていきましょう。

メンタル士心理カウンセラー®

ストレス学を中心とする、心理学全般の知識を持つことをアピールできる資格です。

現代社会においてストレスは付き物です。メンタル士心理カウンセラー®はストレス対策の専門家としての働きを期待されるため、医療現場などからの需要も見込めます。

福祉心理カウンセラー

心理カウンセラー資格の中でも、福祉心理学全般の知識を持つことをアピールできる資格です。

【福祉心理カウンセラーの概要表】

認定団体 日本メディカル心理セラピー協会
独学 可能
取得方法 試験において70%以上の評価を獲得する
学習時間の目安 約2ヶ月間
更新の有無 なし
資格が生かせる場所 医療、教育、福祉、一般企業など

福祉にカウンセラーは重要です。福祉心理カウンセラーは心理学における福祉心理学の分野です。

メンタルケアカウンセラー

次に紹介するメンタル心理カウンセラーの入門版として知られている資格です。

通信講座で修了試験に合格すると取得できる資格です。権威性が低く、これだけで就職を果たすことは困難ですが、心理学の基礎を習得していることを示せるため、一般企業に就職する際の武器になる場合があります。

メンタル心理カウンセラー

心理カウンセリングに関する基礎を一定以上のレベルで習得していることを示せる資格です。

技能審査の対象として「カウンセリング能力に関する職業能力」も含まれるため、有資格者は高いカウンセリング能力を持ち合わせることを証明できます。有能なカウンセラーが多くの業種で活躍しており、就職先はさまざまです。

認定心理カウンセラー

カウンセラーによるカウンセリング

心理カウンセラーとして必要な知識・技術を持つことを証明する資格です。

【認定心理カウンセラーの概要表】

認定団体 日本カウンセリング普及協会
独学 不可能
取得方法 ・日本総合カウンセリングによる心理カウンセラー養成講座を修了、
もしくは大学の心理学部もしくはそれに準ずる学科を卒業すること
※2級の場合
学習時間の目安 約2~3ヶ月
更新の有無 なし
資格が生かせる場所 医療、福祉、教育、産業、一般企業、司法など

全40回の養成講座の修了と、筆記・実技試験への合格が求められます。あらゆる知識にたけていなければ合格を見込めないため、司法領域など専門性の高い分野でも活躍する有資格者がいることが特徴です。

上級心理カウンセラー

先述したメンタル心理カウンセラーの上位互換に該当する資格です。

【上級心理カウンセラーの概要表】

認定団体 日本能力開発推進協会
独学 不可能
取得方法 ・協会指定の認定教育機関等のカリキュラムを修了すること
・カリキュラム修了後、資格試験に合格すること
学習時間の目安 約2ヶ月間
更新の有無 なし
資格が生かせる場所 医療、福祉、教育、産業、一般企業、司法など

メンタル心理カウンセラーに求められる知識に加えて、心理療法やカウンセリング運営の能力も必要とされます。そのためあらゆる業種から需要があり、就職先の候補も広がるでしょう。

プロフェッショナル心理カウンセラー

全国心理業連合会が認定する資格で、とくに「上級」は国家資格相当とみなされています。

【プロフェッショナル心理カウンセラーの概要表】

認定団体 全国心理業連合会
独学 不可能
取得方法 ・認定教育機関で履修プログラムを修了する
・全心連による資格試験に合格する
学習時間の目安 約3ヶ月間
※一般の場合
更新の有無 なし
資格が生かせる場所 医療、福祉、教育、産業、一般企業、司法など

社会経験を重視した資格であることが、その他の民間資格との違いです。即戦力として認められる人材が多いため、こちらもあらゆる業種への就職を見込めます。

行動心理士

行動心理学にたけ、人間の思考傾向を理解していることを証明する資格です。

【行動心理士の概要表】

認定団体 日本能力開発推進協会
独学 不可能
取得方法 ・協会指定の認定教育機関等のカリキュラムを修了すること
・カリキュラム修了後、資格試験に合格すること
学習時間の目安 約4ヶ月
更新の有無 なし
資格が生かせる場所 福祉、教育、一般企業、司法、研究など

行動心理学基礎理論などの知識がなければ資格を取得できません。行動心理学は研究対象となることもあり、大学の教職員として採用される可能性もあります。

チャイルドカウンセラー

高度なレベルで児童に接する能力を証明する資格です。

不登校や校内暴力など、問題行動を起こした子どものケアにあたる仕事です。教育現場が就職先の中心ですが、医療・福祉などの業種でも採用されることがあります。

産業カウンセラー

働く人が抱える問題の解消にあたる能力を証明する資格です。

【産業カウンセラーの概要表】

認定団体 日本産業カウンセラー協会
独学 不可能
取得方法 ・協会が実施する養成講座を修了すること、
もしくは
・大学院等で心理学を学んでいること
または
・4年制大学の卒業者であり、指定単位を取得していること
学習時間の目安 約1ヶ月間
更新の有無 5年ごとに必要
資格が生かせる場所 一般企業

就職先は一般企業が中心で、社内の相談室などに勤務します。リストラの対象になった社員のメンタルケアやキャリア形成に関わったり、ストレスによるメンタルヘルス対策を行ったりといったものが主な業務内容です。

家族療法カウンセラー

主に子どものメンタルケアを行いますが、その家族に対するカウンセリングも行う「家族療法」の知識にたけていることを証明する資格です。

アドラー心理学をはじめとする専門的な知識が求められます。児童相談所を含む福祉施設や、小中学校などの教育現場で勤務し、トラブルを起こした子どもやその家族のケアにあたります。

独学で取得できる心理カウンセラーの民間資格

心理カウンセラーの民間資格

独学で取得できる心理カウンセラーの民間資格で、おすすめできる資格は以下の2つです。

<独学で取得できる心理カウンセラーの民間資格>

  • ケアストレスカウンセラー
  • メンタルヘルスマネジメント検定

概要をくわしく見ていきましょう。

ケアストレスカウンセラー

ストレスを緩和させるメンタルケアを得意とすることを証明する資格です。

【ケアストレスカウンセラーの概要表】

認定団体 職業技能振興会
独学 可能
取得方法 ・18歳以上であること
・公式テキスト内+一般常識問題で正答率70%以上を出すこと
学習時間の目安 約3~4ヶ月
更新の有無 なし
資格が生かせる場所 福祉、一般企業など

青少年ケアストレスカウンセラー、高齢者ケアストレスカウンセラー、企業中間管理職ケアストレスカウンセラーのテキストを使って学習します。18歳以上なら誰でも受験できるため、気軽に資格を取得したい人におすすめです。

メンタルヘルス・マネジメント検定

働く人たちの心の健康と、活力ある職場づくりを実現させられる能力を示す資格です。

【メンタルヘルス・マネジメント検定の概要表】

認定団体 大阪商工会議所
独学 可能
取得方法 選択問題を受験して70点以上の得点を出すこと
※2種、3種の場合
学習時間の目安 約1~2ヶ月
更新の有無 なし
資格が生かせる場所 一般企業

主に一般企業の相談室などに勤務し、社員のメンタルケアを行います。1種から3種までにわかれており、1種は一般社員、2種は管理職、3種は人事労務管理スタッフ・経営幹部を対象とした資格です。

社会人になってから心理カウンセラーに興味を持ち、転職を検討している方もいるでしょう。それでは、働きながらでも心理カウンセラーになることはできるのでしょうか。社会人が心理カウンセラーになるメリットや目指し方、取得すると有利な資格などを解説します。

社会人からでも心理カウンセラーにはなれる?

結論として、社会人からでも心理カウンセラーになれます。心理カウンセラーに年齢制限はなく、むしろ社会経験を重ねた人物ほど実力を発揮しやすいとも考えられるためです。会社員、公務員、独立開業など働き方もさまざまなので、心配せずに心理カウンセラーへの道を歩みましょう。

心理カウンセラーになるには?資格の種類や仕事内容、将来性を解説

働きながら心理カウンセラーになれる?

働きながら心理カウンセラーになることも可能です。たとえば通信講座を利用すれば、自宅にいる空き時間や通勤時間を使って勉強を重ねられます。なかには在宅で受験できる資格もあり、現在の仕事を大切にしながら資格取得に励めることも心理カウンセラーの魅力です。

心理カウンセラーになるには?必要な資格とスキルについて解説

心理カウンセラーに向いているのはどんな人?

心理カウンセラーに向いているのは、他者の気持ちに寄り添い、根気強く対話を続けられる人です。また、コミュニケーション能力にたけた人も心理カウンセラーに向いています。社会人を通じて得た協調性や、自らの苦労体験を生かすことで、優秀な心理カウンセラーとして活躍できるでしょう。

心理カウンセラーになるには?必要な資格や仕事内容を解説

社会人が心理カウンセラーになるメリット

心理カウンセラーにあこがれる女性

社会人が心理カウンセラーになるメリットは以下の3つです。

<社会人が心理カウンセラーになるメリット>

  • 活躍の幅が広がる
  • いまの仕事に生かせる可能性がある
  • 自分自身に対する見方・価値観が広がる

心理カウンセラーになるには?必要な資格や仕事内容は?

それぞれのポイントをわかりやすく解説します。

活躍の幅が広がる

心理カウンセラーの就職先は一般企業だけでなく、医療や福祉、司法などの分野にまでおよびます。資格を取得することで活躍の場が広がり、これまでは選択肢に含むことのできなかった仕事を職業にするチャンスが生まれるでしょう。

いまの仕事に生かせる可能性がある

心理カウンセラーになるには?おすすめ資格・講座も解説

仮に心理カウンセラーとして転職できなかったとしても、いまの仕事に心理学の知識を生かせる可能性があります。たとえば営業職の場合、顧客の心理を理解することでより有効な訴求をしやすくなるでしょう。管理職の方にとっても同じで、部下のモチベーションを高めるなどたくさんの効果を見込めます。

自分自身に対する見方・価値観が広がる

自分自身に対する見方も変えられます。心理学は他人に対してだけでなく、自分自身を見つめ直すためにも役立てられる学問です。たとえば「セルフカウンセリング」の知識を生かせば、子どもの頃から抱えてきた既成概念から解放され、自分自身の魅力を再発見できます。

社会人が心理カウンセラーになるための方法

社会人が講座を受講する様子

社会人が心理カウンセラーになる方法は主に3つあります。

<社会人が心理カウンセラーになるための方法>

  • 専門講座で資格取得を目指す
  • 大学や専門学校に進学する
  • 独学で知識・スキルをつける

それぞれの方法を深掘りして解説しましょう。

専門講座で資格取得を目指す

資格を扱うスクールの専門講座を利用する方法です。スクールに通って対面授業を受ける方法や、通信講座で知識を深める方法もあります。取得する資格やテーマごとに専門家の講師がおり、資格に関する正確かつ最新の情報に触れながら学習を進められることがメリットです。

大学や専門学校に進学する

大学や専門学校で心理学を学び、資格試験にチャレンジする方法です。たとえば公認心理師や臨床心理士は、大学・大学院を卒業しなければ受験資格を得られません。専門学校は大学と比べて学習期間が短く、座学のみならず実習形式の学習ができるなどのメリットがあります。ただし、仕事との両立は難しいでしょう。

独学で知識・スキルをつける

独学で知識・スキルをつけて取得できる資格もあります。受験資格のない資格や、実務経験を重視する資格の取得を目指しましょう。専門の学習書を読んだり、セミナーに参加したりなど、有効な勉強法もいくつかあります。

心理カウンセラーとして働くために、大学への進学が必須なのか知りたい方は多いでしょう。結論としては、大学に通わなくても心理カウンセラーになれる可能性がありますし、資格を取得することも可能です。

本記事では、大学・大学院に通わずに関連資格を取る方法や、心理カウンセラーになる方法を解説します。

心理カウンセラーになるには大学への進学が必要?

心理カウンセラーは、ここ数年でさらに注目度を高めている職業のひとつです。本格的に進路の検討をはじめた中学生・高校生の方や、転職で心理カウンセラーになる道を探している方は、心理カウンセラーになるために大学進学が必須か気になることでしょう。まずは結論先行でこの疑問にお答えします。

心理カウンセラーには大学に行かなくてもなれる

結論として、心理カウンセラーには大学に行かなくてもなれます。心理カウンセラーは「この資格を取った人だけが名乗れる」というものではありません。能力が認められれば心理カウンセラーとして企業から採用されますし、心理カウンセラーとして独立開業することもできます。

大学に行かずに資格を取得することも可能

大学に行かずに心理カウンセラーになれるだけでなく、心理職関連の資格を取得することも可能です。しかし、無資格・未経験のままでは就職や転職がしにくいため、業務内容ごとに必要とされる種類の資格を取得しておきましょう。

大学・大学院に通わずに心理カウンセラーになる方法

セミナーや講座を受ける人

大学・大学院に通わずに心理カウンセラーになる方法を5つご紹介します。

<大学・大学院に通わずに心理カウンセラーになる方法>

  • 本や参考書で学習する
  • 通信講座を利用する
  • セミナーや講習会に参加する
  • 専門学校で短期集中的に学習する
  • 関連する仕事に就いて実務経験を積む

デメリットがある場合はお伝えするので、どの方法が自分に合っているか見てみましょう。

本や参考書で学習する

取得したい資格について解説している本や参考書で学習する方法です。信頼できる著者による有益な情報を安く手に取れることがメリットになります。注意点は、情報が必ずしも最新のものとは限らないことです。刊行後に法律や受験資格などが変わった場合、誤った情報を学んでしまいます。

通信講座を利用する

通信講座で学習する方法です。最新の情報を記したテキストを使えるほか、就職・転職支援を受けたり、わからない部分がある場合は問い合わせできたりします。また、資格によっては「認定講座の受講」が受験資格に加えられることもあるため、認定講座を利用すると効率よく学習できます。

セミナーや講習会に参加する

セミナーや講習会に参加する方法もあります。講師からの生きた情報を仕入れられるほか、同じ目標を持つ仲間と知り合い、勉強のモチベーションを高められる場合があることがメリットです。注意したいのは一部に悪徳セミナーがあることで、最悪の場合は詐欺被害などに巻き込まれるかもしれません。

専門学校で短期集中的に学習する

専門学校に入学して、短期集中的に学習する方法です。専門学校は2年で卒業できる場合が多く、4年制の大学と比べて社会に出るまでの期間を短縮させられるほか、実践的な学習機会にも恵まれます。欠点は、独学や通信講座と比べて学費が高くなることでしょう。

関連する仕事に就いて実務経験を積む

実務経験を重視する場合は、関連する仕事に就く方法も有効です。たとえば医療分野で心理カウンセラーになりたい場合は医療事務を、福祉分野で心理カウンセラーになりたい場合は介護施設などで職員になるとよいでしょう。注意点は思い通りに採用されない可能性があることや、職場によっては勉強する時間を取りにくくなることです。

大学・大学院に通った人が取得できる心理カウンセラー資格

おすすめの心理カウンセラーの資格を紹介する女性

大学・大学院に通った人が取得できる資格のなかでは、以下の5つがとくにおすすめです。

<大学・大学院に通った人が取得できる心理カウンセラー資格>

  • 公認心理師
  • 臨床心理士
  • 認定心理士
  • 産業カウンセラー
  • 臨床発達心理士

資格の概要や生かし方を見ていきましょう。

公認心理師

現時点では唯一となる心理職関連の国家資格が公認心理師です。

国家資格であることから権威性が高く、多くの企業に自らの能力をアピールできます。一般企業だけでなく、医療、福祉、教育現場などで専門知識を生かして働いたり、公務員として司法領域に携わったりすることも可能です。

<資格取得方法>

  • 4年制大学卒業などで受験資格を満たす
  • 年1回の公認心理師試験を受験する
  • 総得点の60%以上程度の正答率で試験に合格する

臨床心理士

民間資格のなかでは企業からの信頼度が高く、就職・転職に生かしやすい資格です。

悩みや不安を抱えた人と接し、適切なカウンセリングを行う能力を示せるため、多くの分野から需要があります。公認心理師と同じように、司法領域などの高度な専門分野で活躍することも可能です。

<資格取得方法>

  • 指定大学院の卒業など受験資格を満たす
  • 郵送で受験を申請する
  • 一次試験(筆記)、二次試験(面接)で合格する

認定心理士

大学や大学院で心理学に関連する科目を履修した場合、日本心理学会に申告することで審査を受け、取得できる資格です。

改めて受験する必要がないため、資格取得に該当する科目を修了している場合は資格を申請するとよいでしょう。ただし、あくまでも過去の学歴を心理職に生かせることを可視化するための資格であり、単体では就職・転職に生かしにくい資格でもあります。

<資格取得方法>

  • 取得した単位などの情報を日本心理学会に伝える
  • 審査を受ける
  • 受理された場合に資格を取得できる

産業カウンセラー

一般企業の職員になり、会社員やその家族のメンタルケアを行う「産業カウンセラー」として働ける能力を示す資格です。

原則としては同じ会社に勤める会社員のメンタルケアを行います。そのため就職先は中~大規模の一般企業となることが多いでしょう。

<資格取得方法>

  • 養成講座の修了などで受験資格を満たす
  • 年1回の試験に申し込む
  • 学科試験もしくは実技試験、またはその両方を選んで受験し、合格すると資格を取得できる

臨床発達心理士

障害などによりハンディキャップを負っている人を支援する能力を持つことを示す資格です。

【臨床発達心理士の概要表】

認定団体 臨床発達心理士認定運営機構
独学 不可能
取得方法 ・発達心理学隣接諸科学の大学院修士修了後3年未満
または
・臨床経験が3年以上、もしくは大学や研究機関で研究職を行っている
あるいは
・公認心理師資格を取得している
学習時間の目安 約2~3ヶ月間
更新の有無 5年ごとに必要
資格が生かせる場所 教育、福祉

資格を生かせるのは、主に医療・福祉現場です。特別支援学校などで生徒のキャリア支援などを行うほか、高齢者施設で認知症などを患った人のサポートなどをします。取得方法がさまざまで、大卒でなくても受験資格を得られる可能性があるため、この資格が気になる場合は各種条件を細かく確認しましょう。

<資格取得方法>

  • 受験資格を満たす
  • 申請書類を購入し、手続きを行う
  • 一次審査、二次審査に合格すると資格が認定される

大学・大学院に通わずに取得できる心理カウンセラー資格5選

心理カウンセラーの資格を取った2人のカウンセラー

大学・大学院に通わずに取得できる資格のなかで、とくにおすすめできる資格を5つピックアップします。

<大学・大学院に通わずに取得できる心理カウンセラー資格5選>

  • おすすめ資格①:メンタル士心理カウンセラー®
  • おすすめ資格②プロフェッショナル心理カウンセラー
  • おすすめ資格③行動心理士
  • おすすめ資格④教育カウンセラー
  • おすすめ資格⑤キャリアカウンセラー

それぞれをくわしく見ていきましょう。

おすすめ資格①メンタル士心理カウンセラー®

ストレスに関連する知識を中心として、心理学全般の理解度が深いことを示す資格です。

受験資格がとくに設けられていないため、誰でも今すぐに資格を取得するチャンスがあります。ストレスの専門家として活躍する仕事なので、医療から福祉まであらゆる分野で資格を生かせるでしょう。

<資格取得方法>

  • 受験に申し込む
  • 試験で70%以上の評価を獲得する

おすすめ資格②プロフェッショナル心理カウンセラー

全国心理業連合会が認定する、心理に関する専門家であることを示す資格です。

難易度が「一般」と「上級」の2種類にわかれています。とくに上級は国家資格相当と評価される場合があり、司法領域など専門的な分野でも活躍するチャンスを得られるかもしれません。

<資格取得方法>

  • 242時間の履修プログラムを修了する
  • 一次試験、二次試験(筆記、口頭)に合格する

おすすめ資格③行動心理士

行動心理学の専門家であることを示す資格です。

相手が何を考えて行動しているのかを読みやすくなるため、心理カウンセラーとしてだけでなく、管理職や営業職、研究職などにも知識を生かせます。

<資格取得方法>

  • 認定講座を修了する
  • 資格試験に応募して受験料を支払う
  • 70%以上の正答率で資格を取得できる

おすすめ資格④教育カウンセラー

教育カウンセラーとして働く女性

学級運営に関する知識を持つことを示す資格で、主に教職者が取得しています。

【教育カウンセラーの概要表】

認定団体 日本教育カウンセラー協会
独学 通信で認定講座を修了し、一定の実務経験があれば可能
取得方法 ・教育カウンセラー養成講座等を修了している
・相談・援助に関する実践歴が2年以上あるなど
※初級の場合
学習時間の目安
更新の有無 7年ごとに必要
資格が生かせる場所 教育

大卒・院卒でなくても取得できる資格ですが、一定の実務経験が問われるため注意しましょう。資格を取得することで、ひきこもり・いじめ問題などに適切な対処をするための知識をつけられます。

<資格取得方法>

  • 認定講座を修了する
  • 相談・援助に関する実践歴2年以上といった実務経験をクリアする
  • 資格試験に合格すると資格を取得できる

おすすめ資格⑤キャリアカウンセラー

キャリア形成のサポートを行う能力を備えていることを示す資格です。

一般企業では、人事労務管理や労働法規などの知識を生かしながら働きます。相談者の個性を見極めながらキャリア形成のアドバイスを行うため、教育現場でも進路支援などの形で資格を生かすことが可能です。

<資格取得方法>

  • 認定講座を修了する
  • 資格試験に合格すると資格を取得できる

心理カウンセリングの資格を取得したくても、仕事の都合で勉強する時間を取れずに悩んでいる方は多いかもしれません。しかし、心理カウンセリングの資格は通信講座でも取得できます。本記事では、講座の選び方やおすすめのスクールをご紹介します。

心理カウンセリングの資格は通信講座で取得できる!

心理カウンセリングの資格は通信講座でも取得できます。通信講座を利用するメリットは以下の3つです。

<心理カウンセリングの資格を通信講座で取得するメリット>

  • メリット1:好きな時間に学習を進められる
  • メリット2:短期間で資格取得を目指せる
  • メリット3:試験まで在宅で受けられる資格もある

順番にくわしく解説しましょう。

メリット1:好きな時間に学習を進められる

好きな時間や、都合の良い時間を選んで学習を進められることがメリットです。とくに会社員として働いている方や主婦・主夫の方の場合、スクールに通学する時間を取るのが難しいかもしれません。しかし通信講座なら、通勤・通学の時間を使ったり、自宅にいて空いた時間を使ったりしながら学習できます。

メリット2:短期間で資格取得を目指せる

通信講座で取得できる資格は、2~3ヶ月程度の学習時間で取得を目指せるものが中心です。たとえば転職活動中の方は、できるだけ時間をかけずに新しい職場を見つけたいものでしょう。通信講座なら、転職・就職に有利な資格を短期間で取得でき、すぐにその資格を生かして働くチャンスがあります。

メリット3:試験まで在宅で受けられる資格もある

通信講座で取得できる資格のなかには、学習だけでなく資格試験まで在宅で受けられるものもあります。また、そうした資格試験は不定期で行われているものが多く、実力が付けばすぐに資格試験に臨めます。試験日にあわせて仕事やプライベートの予定を調整したり、数ヶ月後まで受験を待ったりせずに済むことも通信講座のメリットです。

心理カウンセリング資格の通信講座の選び方

通信講座どれを選ぶ?はてな

心理カウンセリング資格の通信講座は、以下の基準で選ぶと良いでしょう。

<心理カウンセリング資格の通信講座の選び方>

  • 取得できる資格の種類を確認する
  • 教材の質が良い講座を選ぶ
  • サポート体制が整っている講座を選ぶ
  • 口コミや評判も確認する

このあと紹介するスクールごとの特徴とあわせて、上記の基本を押さえることをおすすめします。

取得できる資格の種類を確認する

スクールごとに取得できる資格の種類が違います。まずは自分が欲しい資格の種類を整理し、その資格を取得できるカリキュラムがあるスクールを選びましょう。業種や職種によって求められる資格の種類も異なるため、就きたい仕事を定めてから取得する資格を選ぶことがポイントです。

教材の質が良い講座を選ぶ

教材の質の高さにも注目しましょう。信頼できる有資格者などが教材を監修しているかどうか、最新の現場の状況や試験内容を反映できているかといった点がとくに重要です。また、わかりやすいイラストや図が使われているか、CDなどテキスト以外の教材も用意されているかなども確認しましょう。

サポート体制が整っている講座を選ぶ

サポート体制が整っている講座を重視しましょう。テキストやCDなどの教材が充実していても、わからない箇所があった場合に質問できなければ、疑問点や不明点がずっと残ってしまいます。就職支援・転職支援を行うスクールもあるので、目的に合ったサポートを用意しているかどうかにも注目すべきです。

口コミや評判も確認する

実際にサービスを利用してみなければわからないこともあります。約束されていたサポートが機能しない、想定以上の費用がかかってしまったなどのトラブルにはとくに注意しなければなりません。口コミや評判を確認して、良い点・悪い点を確認しましょう。悪い点がある場合、それが許容できるものかどうかで利用の有無を判断することをおすすめします。

取得を目指す心理カウンセリング資格はどう選ぶ?

頭にはてなマークが浮かぶ女性

心理カウンセリング資格の種類選びも重要なので、以下の基準でチャレンジする資格を選びましょう。

<取得を目指す心理カウンセリング資格の選び方>

  • 現在の仕事に役立つ資格を選ぶ
  • 日常生活に役立つ資格を選ぶ
  • 働きたい場所に適した資格を選ぶ
  • 資格講座の価格で選ぶ

順番にくわしく解説していきます。

現在の仕事に役立つ資格を選ぶ

心理カウンセリング資格は現在の資格にも役立てられます。他者の気持ちへの理解度が深まれば、上司や部下との関係性を改善させられるかもしれません。その他にも、たとえば営業職に就いている人の場合は、顧客とより濃密なコミュニケーションを取ることで成績を上げられる可能性があります。

日常生活に役立つ資格を選ぶ

友人に相談する様子

日常生活に役立てられることも心理カウンセリング資格を取得するメリットです。心理学の知識を生かすことで、家族や友人の悩みに寄り添いやすくなりますし、自分自身を見つめ直すきっかけにもなるでしょう。仕事で使えるかどうかだけでなく、プライベートで知識を生かせるかどうかにも注目すべきです。

働きたい場所に適した資格を選ぶ

就職・転職に資格を生かしたい場合は、働きたい業種や職種で求められる資格を選びましょう。心理カウンセラーとしての就職先は、医療機関から介護施設、司法領域までさまざまです。それぞれの職場で相談者の特徴が異なり、求められる知識が変わるため、分野に合った専門性の高い資格を取得すると有利に働きます。

資格講座の価格で選ぶ

資格講座の費用はスクールによって異なります。優れた講座内容だとしても、予算を大幅に上回ると費用対効果が高いとはいえません。同じ資格同士で講座の価格を比較して、相場を上回る費用が必要な講座だった場合は、差額を支払う価値を持つサービスがあるか慎重に確認しましょう。

心理カウンセリング資格が取得できるおすすめ通信講座8選

通信講座で勉強をする男性

心理カウンセリング資格が取得できる通信講座のなかで、とくにおすすめできるのは以下の8つです。

<心理カウンセリング資格が取得できるおすすめ通信講座8選>

  • キャリカレ
  • ユーキャン
  • 諒設計アーキテクトラーニング
  • SARAスクール資格講座
  • たのまな
  • formie(フォーミー)
  • がくぶん
  • 日本心理カウンセラー養成学院

スクールごとの特徴を見ていきましょう。

キャリカレ

キャリカレ(キャリアカレッジジャパン)は、心理学からフード、医療・福祉、ビューティー、ブライダルなどあらゆるジャンルに対応する通信講座です。

【キャリカレの概要】

取得できる資格 メンタル心理カウンセラー、チャイルドカウンセラー、家族療法カウンセラー、上級心理カウンセラー、行動心理士など
価格 3万8,600円
学習期間 2ヶ月
教材 テキスト、ロールプレイDVD
試験方法 在宅受験
サポート 専任講師への質問、添削指導、キャリアコーディネート、ホームページ制作支援など
※価格、学習期間、教材などはメンタル心理カウンセラーの場合

入門的な資格が多いことが特徴的です。テキストは全ページフルカラーでわかりやすく、講師による映像講義も用意されています。サポートも充実しており、独立を目指す方に向けて「ホームページ制作支援」を行っていることも特徴的です。

ユーキャン

ユーキャンはTVコマーシャルでもおなじみの大手通信講座です。

【ユーキャンの概要】

取得できる資格 心理カウンセリング講座、心理学入門講座、メンタルヘルス・マネジメント検定講座など
価格 3万5,000円
学習期間 4ヶ月
教材 テキスト、DVD、性格診断サービスなど
試験方法 在宅受験
サポート 添削、1日3問までの質問への回答
※価格、学習期間、教材などは心理カウンセリング講座の場合

第一線で活躍する公認心理師(国家資格)が教材を監修しています。1日3回まで質問に回答してくれるほか、最大8ヶ月までサポート継続を依頼することも可能です。講座が自分に向いているか判定する「相性診断」もあるので、まずは診断からスタートしてみましょう。

諒設計アーキテクトラーニング

「自宅が学校」をテーマにする通信講座で、ゼネラルリサーチによるアンケートでは「通信講座わかりやすさ」などの部門で第1位に輝いています。

【諒設計アーキテクトラーニングの概要】

取得できる資格 メンタル士心理カウンセラー®、行動心理カウンセラー、福祉心理カウンセラー、アンガーカウンセラーなど
価格 5万9,800円~
学習期間 最短2ヶ月
教材 テキスト、練習問題集、模擬試験、添削課題など
試験方法 在宅受験
サポート 5回の添削
※価格、学習期間、教材などはメンタル士心理カウンセラー®の場合

初心者の方でも、1日30分の学習により最短2ヶ月間で資格取得を目指せます。コースを卒業するだけで自動的に資格を取得できる「スペシャル講座(7万9,800円)」も用意されているため、最短ルートで資格取得を達成したい方にもおすすめです。

SARAスクール資格講座

通信教育をパソコンで調べる

「女性のための通信講座」を掲げており、女性に適性のある資格を中心とした通信講座です。

【SARAスクール資格講座の概要】

取得できる資格 心理カウンセラー、子ども心理、音楽療法、行動心理、夫婦・家族心理、福祉心理、キッチン心理など
価格 5万9,800円~
学習期間 6ヶ月
教材 テキスト、練習問題、模擬試験、添削課題
試験方法 在宅受験
サポート 5回の添削
※価格、学習期間、教材などは心理カウンセラーの場合

初級、中級、上級と2ヶ月ごとのブロックに分けて受講でき、6ヶ月間を目安に必要な知識を習得できます。プラチナコース(7万9,800円)は卒業時に試験免除となるため、確実に資格を取得したい場合はこちらを選びましょう。

たのまな

大手専門学校「ヒューマンアカデミー」の通信講座がたのまなです。

【たのまなの概要】

取得できる資格 メンタルケアカウンセラー講座、メンタルケア心理士総合講座、NLPファンダメンタル通信コースなど
価格 3万5,100円
学習期間 3ヶ月
教材 テキスト、確認レポート、修了認定テスト
試験方法 在宅受験
サポート 回数制限のない講師への質問、受講期間の無料延長など
※価格、学習期間、教材などはメンタルケアカウンセラー講座の場合

メンタルケアカウンセラーの場合は筆記や実技試験がないため、講座の修了と同時に資格を取得できます。わかるまで何度も講師に質問でき、受講期間も無料延長できるなど、保証が充実していることも特徴的です。また、受講生・修了生だけが受講できる講座も用意されています。

formie(フォーミー)

スマホを使って資格取得ができる通信講座で、40種類以上の資格をサブスクで学べます。

【formieの概要】

取得できる資格 心理カウンセリングスペシャリスト、チャイルドコーチングマイスター、メンタルヘルス・スペシャリスト、キャリアカウンセラーなど
価格 月額3,980円
学習期間
教材 テキスト(Web教材)
試験方法 在宅受験
サポート メールサポート、返金保証など
※価格、学習期間、教材などは心理カウンセリングスペシャリストの場合

月額3,980円で毎月1講座を受講できるため、費用を抑えて資格取得を目指したい方におすすめです。契約から7日以内の申請で無料解約できることや、回数無制限のメールサポートなど、支援体制も充実しています。

がくぶん

資格の勉強をする女性

1924年の事業開始以来、約100年にわたり資格講座サービスを提供している老舗通信講座です。

【がくぶんの概要】

取得できる資格 メンタルケア・アドバイザー
価格 4万9,800円
学習期間 6ヶ月
教材 テキスト、DVD、ワークシート、講師との交流ノートなど
試験方法 在宅受験
サポート 交流ノートを使った添削

専門のベテラン講師陣による6回の個人指導を受けながら、医療や教育現場で生かせるメンタルケア・アドバイザーの資格取得を目指せます。講師との交流ノートで丁寧な添削を受けられ、自分自身の悩みを解決できることもメリットです。

日本心理カウンセラー養成学院

日本カウンセリング普及協会が実施する、内閣府による認証を受けた通信講座です。

【日本心理カウンセラー養成講座の概要】

取得できる資格 認定交流分析療法士、認定アートセラピスト、認定心理カウンセラー2級・1級、認定メンタルヘルス指導員など
価格 4万3,780円
学習期間 2~3ヶ月
教材 テキスト、DVD
試験方法 在宅受験
サポート プロの心理カウンセラーによる個別添削・回答、全額返金
※価格、学習期間、教材などは認定心理カウンセラー通信講座の場合

心理カウンセリングに関する専門的な学院が行っている通信講座です。通常の講座を受講する場合は最低でも10万円の授業料・入学金が必要ですが、通信講座はリーズナブルな価格設定になっています。また、添削終了後に納得できなかった場合は、無条件で授業料の全額返金を受けられます。

通信講座で取得した心理カウンセリングの資格は意味ない?

通信講座で取得した心理カウンセリングの資格には意味がない、という声も一部から聞こえてきます。なぜこのような意見があるのかというと、通信講座で取得した資格だけでは、医療現場などへの就職・転職が難しいからでしょう。

しかし、通信講座で取得する資格に意味がないわけではありません。これを使って就職・転職を実現させる人もいますし、それ以外の場面で資格の知識を生かせるからです。心理学の知識を使って家族や友人の相談に乗れますし、自分自身を見つめ直すきっかけにもできるでしょう。

また、今の仕事に資格を生かせる可能性もあります。たとえば営業職の方の場合、顧客の気持ちを理解することで、より効果的な訴求ができるようにもなるでしょう。人事職や管理職の方にとっても同様に、部下や同僚とのコミュニケーションを取りやすくなり、周囲の人々との関係性が劇的に向上する可能性があります。

心理カウンセラーになるために取得しておきたい資格

資格試験を受ける人、講座を受ける人

心理カウンセラーになるために取得していると役立つ資格は以下の10種類です。

<心理カウンセラーになるために取得しておきたい資格>

  • 公認心理師
  • 臨床心理士
  • 認定心理士
  • メンタル士心理カウンセラー®
  • プロフェッショナル心理カウンセラー
  • 行動心理士
  • 教育カウンセラー
  • チャイルドカウンセラー
  • 産業カウンセラー
  • キャリアカウンセラー

国家資格は公認心理師のみで、その他はすべて民間資格です。ここでピックアップしたすべての資格を取る必要はありませんが、1つないし複数持っておくと就職・転職に役立ちます。資格の特徴を紹介していくので、就きたい職種との相性がよい資格を見つけて、勉強をはじめてみましょう。

公認心理師

公認心理師は、心理カウンセラー関連資格のなかで唯一の国家資格です。権威ある資格を取得したい場合は、公認心理師資格の取得を目指しましょう。

権威性が高いこともあり、幅広い場所で資格の知識を生かせます。民間企業はもちろん、刑務所など司法領域でカウンセラーとして活躍している人も少なくありません。合格率は例年40~50%を推移しており、受験資格もやや厳しいため、難易度が高い資格です。

臨床心理士

心理カウンセラーに関連する資格に限れば、民間資格のなかでもっとも権威が高いとされる資格です。

臨床心理士資格を取得することで、心理テストを使った心理査定や、面接査定に関する高度な知識を持つことを証明できます。指定大学院の修了といった厳しい条件が課せられるため、難易度は高めです。その分だけ就職・転職には強く、さまざまな分野での活躍を見込めます。

認定心理士

4年制大学もしくは大学院で心理学を学んだ人が取得できる資格です。

改めて資格試験を受ける必要はなく、履修・単位取得の事実を示し、審査を受けることで認定心理士資格を取得できます。教育や福祉といった現場のほか、産業カウンセラーとして活躍する人も輩出している資格です。条件を満たす場合は日本心理学会に申請し、資格を取得するとよいでしょう。

メンタル士心理カウンセラー®

心理学に関する基礎知識のほか、ストレスへの対処法を知る専門家であることを証明できる民間資格です。

ストレスが原因で発生する症状の種類や、ストレスに起因する心の不調に対処する仕事に就くことが多い資格です。心理カウンセラーに関連する資格としては珍しく、独学でも取得できる資格なので、その他の資格とあわせて取得を目指してもよいでしょう。

プロフェッショナル心理カウンセラー

プロフェッショナル心理カウンセラーとして働く男性

全国心理業連合会(全心連)が発行する民間資格です。

この資格は基礎レベルの「一般」と、国家資格レベルの「上級」にわかれます。社会経験を重視した採点を行うことが特徴的なので、社会人が取得を目指す資格としてもおすすめです。まずは一般を取得し、実務経験を重ねながら上級合格を目指すとよいでしょう。

行動心理士

人間の行動心理や思考を熟知していることを示す民間資格です。

行動心理学に関するスペシャリストになれるため、他者の言動の分析だけでなく、自らの振る舞いを改善させられる資格でもあります。福祉、教育、司法、研究などの分野でも働ける可能性があるほか、資格を生かしてコンサルタントとして独立する人もいます。

教育カウンセラー

生徒指導や家庭訪問、進路指導、道徳教育など、学級運営に関する知識が深いことを証明できる民間資格です。

資格は「初級」「中級」「上級」の3種類で、それぞれ受験資格が異なります。専門講座を修了することなどの受験資格があるため、独学での取得が不可能です。現在教育機関に勤めている人が、キャリアアップを目的に取得するとよいでしょう。

チャイルドカウンセラー

児童心理を知る専門家として、教育現場のほか医療、福祉などの分野で活躍できる資格です。

不登校や校内暴力、いじめ問題など、子どもならではの問題行動やトラブルに対処します。資格試験そのものの難易度は低めですが、受験資格を得るためには専門講座を修了する必要があります。

産業カウンセラー

一般企業に在籍して、会社員やその家族などのメンタルケアを行うために取得する資格です。

相談者のストレスをケアしたり、パワハラなどの問題に対処したり、リストラされた社員や休職中の社員を支援したりなど、仕事内容は多岐にわたります。受験資格は比較的ゆるく、取得しやすい資格です。

キャリアカウンセラー

キャリアカウンセラーのカウンセリング

キャリア支援を専門的に手掛けられる能力を持つことを証明できる民間資格です。

求められる専門知識には「人事労務管理」や「労働法規」などがあります。相談者との対話を通じて、その人がより輝けるキャリアプランを描くことが主な仕事内容です。そのため、一般企業に勤務して社員にアドバイスをすることもあれば、教育機関で進路決定に携わることもあります。

心理カウンセラーには資格がなくてもなれる

心理カウンセラーは資格が必須な仕事ではありません。資格なしで独学を重ねてカウンセラーになる人や、ボランティアでカウンセラーを名乗る人もいます。しかし、心理カウンセラーになるためのルートとしてもっとも一般的なのは資格取得です。企業や顧客への説得力が増すため、資格取得を経て心理カウンセラーを目指すに越したことはありません。

心理カウンセラーになってからもスキルアップが必要

スキルアップを目指すカウンセラー

資格を取得して心理カウンセラーになれたとしても、そこがゴールではありません。悩みの内容は時代によって変化しますし、研究によりもっとも適切な診療方法が変わることもあります。

優れた心理カウンセラーとして活躍するために、就職後もスキルアップを目指しましょう。上級資格を取得することで、より理想的な業種で働けたり、年収アップを実現できたりする可能性もあります。

まとめ

心理カウンセラーに関連する資格の難易度は、資格の種類によって大きく異なります。難易度が低いからといって権威が低いわけではありません。それぞれの資格を生かして働ける場所が変わるため、働きたい職場で求められる資格を取得しましょう。バランスのよい資格としては、メンタルケアカウンセラーの取得がおすすめです。

メンタルケア心理士とは|独学でも取得できる?難易度や取得の流れを解説

実際に心理カウンセラーを目指したい方におすすめの通信講座2選

今回は初心者でも在宅でプロの心理カウンセラーを目指せるおすすめの資格通信講座を二つご紹介します。

①「あなたに最適な資格が13種類から見つかる」諒設計アーキテクトラーニング

心理カウンセラーに関する13種類もの資格取得が可能なため、カウンセリングの方向性が明確な方におすすめの講座です。 例えば、子どもや夫婦・家族を相手にした心理カウンセラー資格など対象者に合わせた資格取得講座から、音楽療法が学べるメンタル心理ミュージックアドバイザーなどのカウンセリング方法が異なる資格講座まで幅広く選択することが可能です。 また、試験免除講座や個別指導も準備されているので忙しい方やしっかり学びたい方でも安心して受講できます。

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心理カウンセラー資格取得の通信講座

②「女性のための資格通信講座」SARAスクール

日本メディカル心理セラピー協会(JAAMP)や日本インストラクター技術協会(JIA)認定校のこちらは、『すべての女性は輝ける』をテーマにした”女性のための資格通信講座”で、 心理カウンセラーを目指す女性におすすめです。 また、心理カウンセラー資格では講座を受講し課題を提出するだけで資格取得が可能というプランもあり、安心して受講できるのも魅力の一つ。 完全在宅のみで最短1か月で2つの心理カウンセラー資格が同時に取得できるため、仕事や家事・育児に忙しい方でも取得しやすい環境になっています。

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心理カウンセラー資格取得の通信教育講座

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